わが街・かわさき

ジャンル:6.多摩川

画題No.1 武陽玉川八景之図

絵師 青陵岩精
版種 36.5×49.5cm
版元 森治
制作年 寛政3年(1791年)
 

江戸馬喰町の森屋治兵衛が板元となり刊行したもので、溝口の丸屋七右衛門が販売元になって大山街道を往来する人々に売られた。
 登戸〜喜多見から溝口〜瀬田までの多摩川両岸を中心とした情景を、近江八景になぞらえて歌人・佐野渡が歌った「武陽玉川八景」が示されている。中央やや下に見える「分量樋」は「稲毛川崎二ケ領用水」の久地分量樋(昭和16年、やや下流部に現在の「円筒分水」として造り替えられている)のことで、ここから大小四本の堀に分かれている様子がよくわかる。

  佐野渡の和歌八首はつぎのとおり(参考に掲げます)

[都筑ケ丘夜雨] 大松に近き都筑の夏木立 嵐も時に夜の雨かな
[喜多見ノ晴嵐] 実を結ぶ梅の雨とて南寄り 喜多見に晴るゝ朝嵐かな
[登戸ノ夕照]  登戸の口もまっかに夕てりの うつりすぎてや色のさゝ色
[向丘ノ秋月]  綱下げの秋の月見を夏の日や あつき利生に祈誓かけたり
[溝口ノ暮雪]  六月の雪を沢山ぬり桶に つゝみ余りたる溝口のくれ
[瀬田ノ落雁]  近江路をかたゝ(堅田)をせた(瀬田)にうつしけり かりの名つげて人にしらさん
[二子ノ帰帆]  夕風を孕んで帰るむしろ帆に 月の生まるゝ二子すずしき
[宿河原ノ晩鐘] 入相のかねには花の江戸っ子も みなちりかゝる宿河原道

 
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