川崎図書館だより  第51号 令和2年2月1日発行 図書館ホームページ https://www.library.kawasaki.jp/ 川崎市立図書館ではおはなし会を行っています! 川崎市立図書館・分館・閲覧所では、子どもたちに読書の楽しさを知ってもらうため、図書館職員や図書館読み聞かせボランティア団体によるおはなし会を、定期的に開催しています。原則として、事前申込は不要ですので、お気軽にご参加いただけます。 この他、図書館によっては、親子向け、小学生向け、大人向けなどのおはなし会も開催しています。 おはなし会の開催日時や対象者などの詳細については、開催館に直接お問い合わせいただくか、図書館ホームページ「図書館のこと」からご覧いただけます。 「イベント情報」に掲載されている、各館のおはなし会情報やその他のおはなし会情報からご確認ください。 東京応化科学技術振興財団から図書のご寄贈をいただきました 令和元年秋に、公益財団法人東京応化科学技術振興財団(理事長 藤嶋昭さん)から、将来を担う子どもたちに科学や理科を好きになってもらうことを目的として、3年前のご寄贈に続いて、市立図書館全館に合計429冊の推薦図書(小学生〜高校生向け)をご寄贈いただきました。 市立図書館では、ご寄贈の趣旨に沿えるよう、特別展示コーナーを設置するなどにより、利用者の皆様にこれらの資料を提供してまいります。 また、このことに関連し、11月3日(日)に開催された「第17回かわさき読書の日のつどい」において、藤嶋さんご出席のもと図書寄贈式がとり行われました。 「今後の図書館のあり方」を検討しています 教育委員会では、本市の図書館サービス等の進展を目指し、社会状況の変化や市民ニーズの多様化に的確に対応した「(仮称)今後の図書館のあり方」の検討を行っています。 検討にあたり、市民の皆さまから図書館に対する幅広い意見を伺うため、図書館利用者アンケート及びかわさきの図書館アイデアミーティングを行いました。 御協力及び御参加くださいました皆様には、誠にありがとうございました。 「川崎市立図書館の利用について」(図書館利用者アンケート) 実施概要 実施場所川崎図書館、幸図書館、中原図書館、高津図書館、宮前図書館、多摩図書館、麻生図書館、大師分館、田島分館、日吉分館、橘分館、柿生分館、菅閲覧所(全13か所) 実施期間令和元年8月27日(火)〜9月10日(火)の期間内に、各館2日(平日及び休日) 回収状況配布枚数2,980枚回収枚数2,735枚回収率91.8%  かわさきの図書館アイデアミーティング みんなで図書館の未来を考えよう 令和元年12月1日(日)及び12月22日(日)の2日間、市立図書館がもっと使いやすく、もっと地域の頼れる存在となるよう、市民の皆さまと御一緒にアイデアを出し合うアイデアミーティング(意見交換会)を開催しました。 第1回は「川崎市立図書館の良いところ、気になるところ」、「これからの図書館に期待する取組など」について、第2回は、第1回の内容を更に深め、「ミライのかわさき図書館の将来像」、「イチオシの将来像を実現するために必要なしくみや工夫」について、グループに分かれて意見交換を行いました。 終始和やかな雰囲気の中、活発な意見が出され、参加者の方々からは、「いろいろな方と出会え、多様な意見が聞けてよかった」との感想をいただきました。 アンケートの集計結果及びアイデアミーティングのまとめにつきましては、図書館ホームページ等でお知らせする予定です。 お問い合わせ 教育委員会事務局生涯学習推進課  電話044−200−3303(平日8:30〜17:15) MAINICHI FILM AWARDS  第74回毎日映画コンクール特集 2月13日(木)第74回毎日映画コンクールの表彰式がミューザ川崎シンフォニーホールで開催されます。 これにあわせて、川崎市立図書館各館(分館・閲覧所を除く)では、これまでに大賞をとった作品の原作やシナリオ等を集めた特集コーナーを設置いたします。 これを機会に最近の受賞作だけでなく、昔懐かしい映画も本で思い出してみませんか。ぜひ、図書館に足をお運びください。 開催期間は図書館によって異なりますので、各館に直接お問い合わせください。 令和元年度 川崎市立図書館 読書普及講演会 「案外知られていない翻訳の話」 川崎市立図書館では、多くの方々に読書の楽しさを知っていただき、読書に親しんでいただくことを目的として、読書普及講演会を毎年開催しています。 今年は、法政大学教授で翻訳家の金原瑞人先生をお迎えし、10月18日(金)午後6時30分から中原市民館で、「案外知られていない翻訳の話」というタイトルで講演いただきました。 講演会では、「吾輩は猫である」を英語に訳すと「I am a cat.」となるという話から、一人称が英語では「I」のみであるのに対し、日本語では私、僕、おいら、朕、さらには「みどり」「象さん」「地球」といった名詞や「走る」といった動詞まで無限にあるという話や、逆に英語の「I」は無色透明であるが、「I」を日本語で「僕」と訳せば「僕」という色が付き、「俺」と訳せば「俺」という色が付くという翻訳の難しさについてのお話がありました。 また、西洋美術の展示が右回りなのに対し、日本美術の展示が左回りなのは、英語が左から右に読む横書きで、日本語は右から左に読み進める縦書きであることが影響しているという話から、「星の王子さま」の原書では、左から右へ読み進めるため、挿絵での王子さまの登場シーンは王子さまがこちらを見ているような印象を受けるのに対し、縦書きの日本語版の場合、右から左へ読み進めるため、挿絵の王子さまがそっぽを向いている印象を受けるといった話や、海外のコミックは左開きであるため、日本の漫画作品を海外版へ変換する際には、絵をすべて反転させ時計や看板の文字も反転させる必要があったといった話など、翻訳家として活動されている先生ならではの興味深い話を時にユーモアを交えながらお話しいただきました。 参加された方々からは「日本語表現の多様さゆえの悩み」「普段は気づかない横書きや縦書きによる違いなど、翻訳家の苦労や敏感さにびっくり!」といった感想が寄せられました。 We Love KAWASAKI! 第40回 このコーナーでは、川崎をもっとよく知り、もっと楽しむための本を紹介しています。 伝統野菜「のらぼう菜」 東京の地野菜として知られている「のらぼう菜」ですが、川崎市北部地域でも古くから栽培されてきました。 現在、神奈川県の農林水産物ブランド「かながわブランド」や本市の「かわさき農産物ブランド」に認定されています。 また、「のらぼう菜」から誕生した新品種“川崎市農技1号”が、平成31年(2019年)2月に品種登録されました。 『日本お菓子ばなし川崎の巻』 吉田菊次郎編著  時事通信出版局  2011 川崎市の特産品を使ったスイーツを紹介しています。 果物、野菜、そのほか意外な食材も使って、目にも楽しいお菓子に仕上げています。 のらぼう菜で作る焼き菓子を、ぜひお試しください。 『菜の花食堂のささやかな事件簿〔3〕』 碧野圭著 大和書房  2018 菜の花食堂の店主靖子先生が、生活の中のささやかな謎を解いていくミステリー小説のシリーズ3巻目に、「のらぼう菜は試みる」という章があります。 今回は、のらぼう菜を作る地元農家の無人販売で起きた不思議を、みごと解き明かします。 『かわさき菅で育んだ のらぼう』 菅ののらぼう保存会会長高橋孝次監修  かわさき“のらぼう”プロジェクト 2018 川崎市北部菅地区で長い間栽培されてきた伝統野菜「のらぼう菜」。 のらぼう菜ってどんな野菜?どこからやってきたの?といったことから、のらぼう菜の育て方やレシピまで、のらぼう菜の魅力を余すところなく伝えてくれる1冊です。 「令和元年度 読書の日のつどい」表彰団体の紹介 このたび、市立図書館とも深いつながりのある「絵本の会あいあい」と「虹の会」が、読書のまち・かわさき『読書活動優秀団体』として11月3日「読書の日のつどい」において表彰されました。 表彰された皆様、おめでとうございます。 今後のますますのご活躍を期待しています。 団体紹介 絵本の会あいあい 平成15年(2003年)から活動を開始し、大師分館や川崎区内のわくわくプラザで、おはなし会や読み聞かせを定期的に行っています。 子どもも大人も一緒に絵本の世界を楽しんで過ごせる場作りを目指し、折にふれ、絵本に登場する身近な実物を見せたり触れさせたりしながら、豊かな感性の育成につながるよう取り組んでいます。 虹の会 平成27年(2015年)から活動を開始し、麻生区内の児童養護施設である白山愛児園の地域交流スペースでおはなし会を実施しています。 長く地域に根ざしていた「ゆりがおか児童図書館」の理念を継承し、本と人とのつながりをつくり、地域の子どものための図書活動を行っています。 多摩区郷土史入門講座開催報告 多摩図書館では毎年、稲田郷土史会との共催で「多摩区郷土史入門講座」を開催しています。 今回は、「文学と民俗で読み解く多摩区の歴史」をテーマとし、11月10日(日)と11月24日(日)の2回にわたり、多摩市民館で開催しました。 1回目は「多摩区の文学碑をめぐって」と題し、稲田郷土史会の山村辰男氏・鶴見邦男氏を講師として、多摩区内に多く残された碑について読み解いていきました。 内容は鎌倉時代から昭和に至るまで多岐にわたりましたが、中でも参加者の興味をひいたのが、広福寺にある「彦根藩士・畑権助辞世の句碑」でした。 畑権助は彦根藩士として桜田門外の変に遭遇した際に刀を捨てて逃亡し、広福寺まで逃げ延び、そこで頭を丸め寺男として余生を送った人物です。 辞世の句碑は崩し字がひどく、かつて小説家の吉村昭氏が調査して断念したのを、稲田郷土史会会員が初めて解読に成功しました。 2回目は「多摩区の民間信仰」と題し、川崎市市民ミュージアムに長年勤務し、現在は横浜市にあるシルク博物館副館長を務める高橋典子氏を講師にお迎えして、川崎市内で広く行われていた伝統行事や民間信仰について解説していただきました。 ここで注目を集めたのは、多摩川流域で信じられていた「ミカリバアサン」の伝承でした。 「ミカリバアサン」の伝承は地域によって異なりますが、おおむね人々に害をなす妖怪のような存在であり、人々は供え物をしたり籠を立てたりして、「ミカリバアサン」を避けるしきたりがありました。 両日とも参加者は皆熱心に聞き入っていました。 この「多摩区郷土史入門講座」は来年度も予定されています。 興味のある方はぜひご参加ください。 稲田郷土史会とは 昭和42年(1967年)創立。 市内有数の郷土史研究団体として、主に多摩区を中心に地域テーマの研究・文化財の保護・郷土史の普及・史跡見学会・機関紙「あゆたか」発行などの活動をしています。 多摩図書館との共催企画には「ふるさとなんでも相談会」「多摩区郷土史入門講座」があります。 事務局多摩図書館内  電話044-935-3400 編集・発行  川崎市立中原図書館 郵便番号211-0063  川崎市中原区小杉町3-1301  電話番号044-722-4932 川崎図書館 200-7011 幸図書館 541-3915 高津図書館 822-2413 宮前図書館 888-3918 多摩図書館 935-3400 麻生図書館 951-1305 大師分館 266-3550 田島分館 333-9120 日吉分館 587-1491 橘分館 788-1531 柿生分館 986-6470  菅閲覧所 946-3271