かわさき図書館だより 第58号 令和4年7月1日発行 目次 p1「夏休みの図書館イベント」「令和4年度地域資料企画展示」 p2「We Love! KAWASAKI」「各館からの記事」 p3「レファレンス事例集」「川崎市立図書館資料を自宅へお届けします」 p4「池澤春菜さん読書普及講演会『本の中で旅をする』」 夏休みの図書館イベント 夏休みの期間は、図書館にとって最も忙しい時期です。 多くの方がご利用されますが、一番多いのは、夏休みの宿題を抱えた子どもたちです。 各館では施設の状況により、児童席を増設したり、宿題に役立ちそうな資料を揃えて対応しています。 毎年、課題図書には予約が集中しますが、閲覧用課題図書(館内で読むための本)もありますので、読む前に夏休みが終わってしまわないようにご利用ください。 閲覧席は、当日抽選や予約が必要な館もあります。 詳しくは図書館HPをご覧ください。 夏休みは各館でいろいろな企画があります。 詳しくは各館へお問い合わせください。 川崎 自由研究特集コーナー 7月中旬〜8月中 大師 夏休み子どもイベント 8月6日(土) 田島 夏休み子ども映画会 8月3日(水) 幸 ようこそこわいおはなしの世界へ 7月23日(土) 日吉 ストーリーテリング夏のおはなし会 7月29日(金) 中原 夏の夜のおはなし会 7月29日(金) 中原 夕涼みおはなし会 8月4日(木) 中原 「夏の夜空を見上げよう」プラネタリウムで星を学ぼう 8月10日(水) 高津 ひよこっこ なつのおはなし会 7月20日(水) 高津 めんどり なつのおはなし会 7月27日(水) 橘 夏休み特別おはなし会 8月3日(水) 宮前 夏のおはなし会 7月27日(水) 宮前 みやまえ水族館 7月10日(日)〜7月31日(日) 宮前 友好都市提携30周年記念ザルツブルク市・リューベック市を知る 8月1日(月)〜8月31日(水) 多摩 ふるさとなんでも相談会 8月6日(土)・8月7日(日) 多摩 夏のおはなし会 8月14日(日) 多摩 自由研究と工作の本特集コーナー 7月20日(水)〜8月31日(水) 麻生 防災特集コーナー 7月中 麻生 自由研究特集コーナー 7月下旬〜8月中 柿生 夏休みはお話会を午前中に開催! 7月27日(水)〜8月24日(水) 令和4年度 地域資料企画展示 「川崎市 政令指定都市誕生50年」を開催します 川崎市は1972(昭和47)年4月に政令指定都市となってから、今年で50周年を迎えました。 人口も154万人を超え、日本でも有数の大都市として発展を続けています。 市立図書館では、50年前の川崎の様子や社会の動きなどについて、主に図書館の資料を活用してご紹介していきます。 展示は、中原図書館(8月17日から開催)を皮切りに、各区の図書館(分館・閲覧所を除く)を巡回します。 日程等詳細につきましては、館内ポスターやホームページでお知らせいたします。 第 45 回 We Love KAWASAKI テーマは「多摩川の橋」 令和4年3月12日に、川崎市内の多摩川に架かる8ヶ所目(9本目)※の橋として、「多摩川スカイブリッジ」が開通しました。 そこで今回は、多摩川の橋を案内する本をご紹介します。  ※二子橋は旧大山街道が走る「二子橋」と、国道246号線のバイパスが通る「新二子橋」の二つが並行して掛っているため、このような表記としました。 「多摩川スカイブリッジ」 令和3年度土木学会田中賞を受賞しました!! 『多摩川橋めぐり 大師橋から日野橋まで』 島田 良夫/文  島田 美知子/写真  けやき出版  2001年 タイトルの通り、刊行当時もっとも河口に近かった大師橋から、国道20号線(甲州街道)が渡る中流の日野橋までの14の橋(鉄道橋は除く)とその周辺の名所・史跡などを紹介しています。 写真が多くて読みやすく、各橋ごとに周辺の案内図がついているため、読み物として楽しめるのはもちろん、実際に橋を見に行く際にはガイドブックとしても利用できます。 (ただし、刊行が2001年のため、店舗や施設の情報は現在は変わっている可能性がありますのでご注意ください。) 『橋から端まで 多摩川の橋を訪ねて』 川崎スカウトクラブ/編著  川崎スカウトクラブ  2013年 日本ボーイスカウト川崎地区協議会の設立60周年として、メンバーが手分けして現地を歩き踏査した結果をまとめたものです。 『多摩川橋めぐり 大師橋から日野橋まで』が中流の日野橋から河口までを取り上げ、鉄道橋は対象としていないのに対し、こちらは、源流の山梨県から河口までの、鉄道橋も含めた計110の橋に加えて、かつて存在した渡し場跡も紹介しています。 また、江戸時代から大正期までの六郷橋にまつわる話題を記したコラムや、本書に掲載されている橋を訪ねるおすすめハイキングコースも掲載。 『多摩川スカイブリッジ工事誌』 多摩川スカイブリッジ工事誌制作委員会/編  アズ・クリエイト  2022年  「多摩川スカイブリッジ」プロジェクトの全容がわかる工事誌。 このほか、工事の竣工から開通までの間、3か月に1度発行されて工事の進み具合や周辺のトピックスなどを伝えてきた『羽田連絡路だより』全18号を川崎市ホームページにてご覧いただけます。 https://www.city.kawasaki.jp/530/page/0000097966.html レファレンス(調べもの相談)事例集  Vol.2 市立図書館では、必要な情報や資料を探すお手伝いをするレファレンスサービスを行っています。 本の所蔵確認から、研究・調査の資料・情報探しまで、お気軽に相談カウンターへお越しください。                調べものは、各図書館のカウンター、図書館ホームページで受付しています。 図書館員が関係する資料や情報を探し、その場で回答できるものから、10日程度の調査期間が必要なものまで様々ですが、内容に応じた回答をいたします。 相談 家庭で行える、蚕の繭から生糸を作る方法が載っている資料が知りたい。 お答え こちらのご相談者は、繭を煮て糸を巻き取るところまではわかっており、その後の精練以降の手順が知りたいとのことでした。 家庭で行うものであるため、専門の道具を使うやり方しか書いていないもの(道具の構造が詳しく書かれていればよい)、専門的な科学の知識が無いと読めないものは避けてほしいとのご要望でしたので、次のような本をご紹介しました。 『蚕糸の知識と活用』 (小泉 勝夫/著・発行 1996年) 神奈川県蚕業センター等に勤務した著者による資料で、今回ご紹介する中では最も詳細に生糸の精練方法が記載されています。 第9章で製糸、第10章で機織・精練・染色についての解説があります。 『そだててあそぼう19 カイコの絵本』 (木内 信/編 農山漁村文化協会 1999年) 厚紙と割り箸を使った糸車を作って巻き取るアイデアが図示されています。 『大研究 カイコ図鑑』 (横山 岳/監修 国土社 2014年) ペットボトルと竹串等を使った糸まき器を作って巻き取る様子の写真が掲載されています。 『群馬 絹産業近代化遺産の旅』 (高橋 慎一/著 繊研新聞社 2013年)  赤城・上州座繰りの昔ながらの庶民の技と座繰り機の写真が掲載されています。 『天蚕 飼育から製糸まで』 (中嶋 福雄/著 農山漁村文化協会 1987年)  天蚕繭の製糸法の章内において、足踏式小枠繰糸機の原理が図示されています。 川崎市在住・在勤・在学以外の方は、川崎市に関することについての調査のみとさせていただいております。 また、次のような質問に直接お答えすることはできません。 学校の宿題・レポート、身上相談、医療相談、法律相談、クイズ・懸賞の答え、人のプライバシーを侵害する恐れのあるもの、その他図書館として回答に適さないと判断したもの 川崎市立図書館資料をご自宅へお届けします ●有料宅配サービス【川崎市在住・在勤・在学の方向け】 図書館で貸出カードを作成された市内在住の方へのサービスでしたが、在勤・在学の方もお申込みいただけるようになりました。 図書館窓口で申し込み、ご登録いただければ、予約やリクエストをする際に有料宅配サービスが選択可能となります。 10冊まで貸出可能ですが、本の予約状況等により配送が分かれる場合もございます。 また、運送料金はご利用の方にご負担いただき、重さで料金が変わります。 詳しくは川崎市ホームページでご確認ください。 このほか、資料貸出サポートサービス(お体の不自由な方向け)も実施しています。 詳しくはお近くの図書館へおたずねください。 5つのまちがいさがし 左の絵には、右の絵とちがう部分が5つあります。 見つけられるかな? 絵の説明 つばき君が「おとどけです」と宅配便で本を配達し、玄関でつばきばあさんが「はーい」と受け取る場面の絵。 ※正解は、図書館だより59号で発表します。 池澤春菜さん読書普及講演会「本の中で旅をする」 令和4年3月16日(水)に、中原市民館多目的ホールにて、エッセイストであり、声優であり、日本SF作家クラブの会長でもある池澤春菜さんを講師として、「本の中で旅をする」をテーマに、読書普及講演会を行いました。 池澤さんから、本に対する思いや可能性、SFに向ける期待を、時間の限り語っていただきました。 講演の内容を一部ご紹介します。  「本、って何だと思いますか?」 私が孤独だったときや悩んでいたとき、そばにいてくれたのは本だった。 どんなに仲の良い友人にも言えないことが、本には打ち明けられることができ、受け止めてくれる。 本は一生涯ともに歩んでくれる、決して裏切らない友人だと思います。 本を開けば、ここではない世界に連れて行ってくれて、必ず現実に帰ってこなければならないが、戻ってくるときには、もっといろいろなものを受け止めて、自分たちの強さにできると思います。 SFは、IFを入れた世界だと思います SFとは、一般的には「サイエンスフィクション(空想科学小説)」の略語として使われ、「少し不思議」「スーパーファンタジー」といわれることもあり、私は「スペキュレイティブフィクション」という言葉が好きですが、わたしたちが知っている世界になにかひとつIF(もし)を入れてみて、わたしたちが当たり前だと思っていることをもう一度新しい目で見直すことができる、それがSFだと思います。 作家も声優も大事なのは想像力 映像やラジオと比べると、本は情報量こそ少ないが、言葉だけで考える世界では映像や音を凌駕したもっと凄いものを生み出すことができます。 想像力を働かせるには情報は少なければ少ないほうが良く、だから文字で読むのが好き、声だけで作り出す世界が好きです。 声優は、声だけでキャラクターや人物を作り出し、喉や言葉という楽器をつかって自分たちの中にあるものを表現して世界を作り出すことができ、だからこそ何にでもなることができます。 作家も声優も大事なのは想像力。 そして、作家が想像した、この世にないものを、文字に書いて皆さんに体験させることができるいちばんのものが、本ではないかと思います。 最後に、「読書を普及するために、どのような活動をしてきましたか?」という会場からの質問に対し「面白い本のことを、大きな声で話すこと」と答えてくれた池澤さん。 本は面白いと言うこと、夢中になって本を読む姿を見せることが、読書活動が広がるきっかけになるということを最後に伝え、講演会の幕は閉じました。 講演会の内容は、今後、YOU TUBE「川崎市チャンネル」で動画を公開する予定です。 講演会では池澤さんご本人が本の朗読を行っています。 お楽しみに! *川崎市立図書館の最新情報については、図書館ホームページをぜひご覧ください! 図書館ホームページ:https://www.library.city.kawasaki.jp/index.html かわさき図書館だより 第58号 編集・発行/川崎市立中原図書館・川崎市立図書館企画委員会 〒211-0063  川崎市中原区小杉町3-1301  TEL 044-722-4932 川崎図書館 200-7011 幸図書館 541-3915 高津図書館 822-2413 宮前図書館 888-3918 多摩図書館 935-3400 麻生図書館 951-1305 大師分館 266-3550 田島分館 333-9120 日吉分館 587-1491 橘分館 788-1531 柿生分館 986-6470  菅閲覧所 946-3271 川崎図書館 開館当時の川崎図書館 今から27年前の1995年(平成7年)4月1日に川崎図書館は開館しました。 場所は今と変わらず、川崎駅の並びにある22階建てタワーリバークビルの4階。 当時は珍しいステンドグラスの窓で、日が入る時間帯は今でも綺麗に周囲の空間を和ませています。 当時は毎週月曜日が休館であったり、図書資料が1人につき3点までといった今より不便だったような感じを受けてしまいますが、現在は月に1度の休館日や、図書資料も10点までと便利になり、川崎区周辺の利用者だけでなく通勤・通学時の利用もしやすくなりました。 また、有料宅配サービス、貸出サポートサービスの拡充といった幅広いサービスにも取り組み、より利用しやすい図書館を目指しています。 幸図書館 「大人のためのおはなし会」を開催しました! 4月14日(木)に幸市民館音楽室にてストーリーテリング幸による「大人のためのおはなし会」が開催されました。 ストーリーテリング(素話)とは、本や道具を使わずに物語を語るものです。 何もないことでより想像力が広がり、おはなしの世界に引き込まれます。 次回は10月13日(木)に予定しています。大人だからこそ、日常を忘れて物語を楽しんでみませんか。 また7月23日(土)には、閉館後の図書館内で「ようこそこわいおはなしの世界へ」を開催します。 こちらは小学生以上の方にご参加いただけますので、ご家族でいかがでしょうか。 中原図書館 “〇〇町”の読み方 【資料紹介】『国土行政区画総覧』 全国にある“○○町” という地名の読み方(〇〇まち?〇〇ちょう?) 、悩みますよね。 住居表示などにより、新しい地名になると地名辞典などに載っていないこともあります。 こんな時に便利なのが『国土行政区画総覧』という加除方式の資料です。                    都道府県別の各市町村ごとに、町名・大字から通称にいたるまでルビ付で地名が載っており、住居表示実施後の新旧地名の対照もしています。 因みに、コンピュータなどの日本語処理のためにJIS(日本工業規格)で定めたいわゆる“JIS漢字”選定に使われた資料の一つが、この『国土行政区画総覧』。 私たちが手放せないスマホにも関わる意外に身近な資料です。 市内の図書館では中原図書館だけが所蔵しています。 ご覧になりたい方は、中原図書館6階のレファレンスカウンターにお問い合わせください。 高津図書館 夏休みは高津図書館へ! 夏休み期間中は、子どもたちのために1階の展示室を自習コーナーとして開放します。 夏休みの宿題などでご利用ください。 なお、2階には中学生以上が利用できる閲覧室があります(参考郷土資料室は高校生以上)。 予約制ではないので席が空いていれば自由に利用できます。 (感染症対策のため間隔をあけて座席を配置しています。) また、照明設備のLED化により館内が明るくなりました。 雑誌コーナーのダウンライトもリニューアル。 給水スポットがあり、冷たい水が飲めます。 コップはないので、水筒をご持参ください。 宮前図書館 図書館の風景「富士見坂」 東急田園都市線の宮前平駅から宮前図書館に向かう際、富士見坂という急坂を登ります。 全長は540m、高低差は38mあるため、ウォーキングコースに紹介されるほど、なかなかの運動になります。 天気が良ければ、最高地点付近では富士山が見えるかも!?  健康づくりとともに景観も楽しめるため、富士見坂を登って宮前図書館へ来てみませんか!  宮前区では富士見坂を含めた6つのウォーキングコースを紹介しています。 健康づくりのため、図書館の行き来に、散歩がてら歩いてみてはいかがでしょうか。 参考資料:「みやまえ坂道ウォーク」 ※冊子の配布は終了しているため、川崎市ホームページでのみ閲覧できます。 検索 みやまえ坂道ウォーク 多摩図書館 多摩図書館のトイレスペースがリニューアル 平成9年よりご利用いただき、今年1月より改修工事をしていたトイレが、5月22日(日)から利用可能になりました。 皆様の利便性向上に向け、ウォシュレットや便器の洋式化、またオストメイトの設置等のバリアフリー化、節水型便器、LED人感センサー照明を導入し、省エネルギーにも配慮しました。 お子様連れのみなさまにも気軽にご利用いただけるよう、授乳室も新しく設置いたしました。 工事期間中は騒音やにおいなどご不便・ご迷惑をおかけいたしましたが、無事に完了することができました。 皆様のご理解・ご協力のおかげと感謝いたしております。 今後とも安心・安全な施設を目指してまいります。 麻生図書館 区制40周年記念特集 麻生区は令和4(2022)年7月1日に区制施行40周年を迎えます。 麻生図書館では、麻生区役所と協力し、麻生区が誕生した40年前の麻生区の様子、その当時のベストセラー本や文学賞受賞作、など様々な切り口で40年前の様子がうかがえる特集を予定していますので、館内特集展示コーナーにご注目ください。