かわさき図書館だよりVol.65 特集京極夏彦 読書普及講演会開催記念号 目次 p1 読書普及講演会 p2 図書館職員が出会った京極作品 p3 変わる!かわさき電子図書館 市制100周年記念事業 川崎フロンターレと本を読もう p4 イベント情報 付録 地域資料新着図書案内2024年10月号 川崎市市制100周年記念川崎市立図書館読書普及講演会 主催川崎市教育委員会 令和6年10月20日日曜日 会場川崎市中原市民館 講師京極夏彦氏 『100年という時間』 京極夏彦氏プロフィール 日本推理作家協会 監事、世界妖怪協会・お化け友の会代表代行 1963(昭和38)年生まれ。北海道小樽市出身。 1994(平成6)年『姑獲鳥の夏』でデビュー。 1996(平成8)年『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞長編部門受賞以降、泉鏡花賞、直木賞など様々な賞を受賞 2007(平成19)年川崎市も舞台となった『魍魎の匣』が映画化 2024(令和6)年デビュー30周年 『もののけdiary』、『了巷説百物語』、『狐花 葉不見冥府路行』、『病葉草紙』を刊行 川崎市ゆかりの作品 『魍魎の匣』 百鬼夜行シリーズ 京極夏彦作 講談社(講談社ノベルズ)1995年 「憑き物落とし」京極堂が絡み合った謎を解く、百鬼夜行シリーズ第二弾では作品の舞台として登戸が登場します。 何者かに線路へ突き落とされてしまった少女が運ばれたのは、巨大な箱型の研究所。 衆人環視のなか忽然と姿を消した少女の捜索を依頼された探偵、バラバラ死体が箱に詰められる殺人事件を追う刑事、 「御筥様」を祀る怪しい新興宗教を取材する記者、稀代の新人作家が手掛ける不気味な『匣のなかの娘』…。 「ハコ」にまつわるいくつもの謎が京極堂のもとに持ち込まれる。 『いるのいないの』 怪談えほんシリーズ 京極夏彦作 町田尚子絵 東雅夫編 岩崎書店2012年 おばあさんの古い家に住むことになった男の子。男の子は天井の梁の暗闇がどうしても気になってしまいます。 おばあさんは気にしていないけれど…。 京極さんの文章に町田さんの絵がマッチし、いやおうなく恐怖感を盛り上げます。 「怪談えほん」にふさわしい展開に背中のゾクゾクが止まりません。 最後は…?怖からい京極ワールドにひたってみませんか。 また、この絵本に出てくる古い家は、日本民家園にある古民家もモデルになっています。 民家園に行った時には、天井を見上げてみるといいかもしれませんね。 図書館職員が出会った京極夏彦作品 ここでは、川崎市立図書館職員が出会った京極夏彦さんも著作及び関連作品を紹介します。 『死ねばいいのに』 講談社 2010年 正直なところ、私は滅多に小説を読みません。 文字をダラダラ読むのが苦手で、視覚的に楽しめる漫画やドラマの方が好きだからです。 そんな典型的な本嫌いの私がタイトルを一目見て思わず手にとったのが、京極さんの『死ねばいいのに』でした。 初めはぼんやりと読んでいましたが、ページをめくるたびに登場人物に感情移入をしていく自分に驚きました。 「俺って本を楽しめる人間なんだ」そう思わせてくれた一冊です。 『どすこい(仮)』 集英社 2000年 とある作家さんの怖い作品を読んでから、緻密な描写が忘れられなくなり 「夜のマンションゴミ捨て場(特に雨の日)」に怖くて行けなくなった。 そんな怖がりな私に「これは怖くないよ」と京極作品に詳しい上司が薦めてくれた作品が『どすこい』。 装丁がぶ厚い、力士たち(もどきも)が暑苦しい、クセ強めの登場人物が超濃厚、今年の夏も暑い、そして私は熱中症に。 京極さん、どういう心境でこの作品を書いたのかなぁ…。 『姑獲鳥の夏』 百鬼夜行シリーズ 講談社ノベルズ 1994年 何か面白い本読んだ?と聞いて、「京極夏彦」と即座に返されて興味がわいた。 「怖い、ただ怖いとかじゃなくて、後からよくよく思い出してみると気が付く違和感というか、背中が冷えるような」と。 怪異とか妖怪とか謂われても、日々ハードボイルドやクライムアクションで修行中の身には縁のない別世界の話、 それでもまあ、あれだけの即答なら最初だけでも、と手にしたのが「姑獲鳥の夏」、そこから先はもう言わずもがな。 古くから伝わる言葉、呪い、怪異が、戦後の不穏な世相に浮かび上がる独特の世界線。 ミステリー界に大きな衝撃を与えた一作目。 『ビジュアル&デザインで愉しむ 京極夏彦の世界』 玄光社 2022年 京極作品を読んだことが無い方でも、惹きつけられる作品の装幀に記憶がある方も多いでしょう。 時代を超えて描かれた妖怪や魍魎の画像、闇に浮き上がるなまめかしく存在感ある妖怪などの 立体造形の画像による装幀だけでなく、イラストや立体造形などを使用せず文字の書体・大きさ・配置などの デザインで構成される装幀など美しく印象的な装幀の数々の紹介に加え、 書籍の本文が組まれた版面に凝らされた技巧なども語られます。 『地獄の楽しみ方』 講談社 2019年 言葉や文字は不完全であるがゆえ、法律や契約書は事細かく書かれ、SNSは炎上し、 言葉の行き違いで争いは起こり、小説は読む人により感じ方が違う。 それでも、私達はこの世という地獄を言葉や文字を使って生きている。 では、この世を楽しく生きていくにはどうしたらよいか? 小説家として、言葉や文字を扱うことを仕事としている京極夏彦氏が若い世代向けに行った特別授業です。 水木しげるファンとしても有名な京極先生。 水木先生傘寿記念『水木しげる80の秘密』や、川崎市市民ミュージアムでも開催された展示会の図録 『大水木しげる展 荒俣宏・京極夏彦プロデュース』など京極先生の水木先生へのリスペクト感満載ですが、 中でもおすすめは『水木先生とぼく』(水木プロダクション作村澤昌夫画KADOKAWA2022年)。 デビュー前の京極先生とアシさんとの間の「ビビビ」感や、『怪』創刊に至るまでの経緯がわかりやすく味わえます。 キョウゴクカケル 京極先生の魅力のひとつに対談があります。 僧侶の玄侑宗久さんに語る、子どもの頃のエピソードや、漫画家の水木しげるさんとの阿吽の呼吸を感じられる掛け合いなど。 いくつか読んでいくと、多様なお相手との対談によってお人柄が立体的に浮かび上がり、 また、大切にされている考えは色濃く映し出されていきます。 所蔵冊数が少ないタイトルもありますが、図書館では「対談」に焦点を絞って作品を探すことが可能です。 『多生の縁-玄侑宗久対談集-』 玄侑宗久著 文芸春秋 2004年 『妖怪大談義-対談集』 京極夏彦著 角川書店 2005年  市内在住・在勤・在学資格で登録の方へ 変わる! かわさき電子図書館。 2024年10月22日火曜日10時から 川崎市立図書館ホームページ及び館内検索機へのログインと同じパスワードを使って、 電子図書館にログインができます。 かわさき電子図書館」の電子書籍と川崎市立図書館の所蔵資料を一括で検索できます。 (川崎市立図書館ホームページ・館内検索機) 川崎市立図書館ホームページ・館内検索機の利用者メニューで従来の予約・貸出情報と併せて 電子書籍も一括で管理・確認できます。 予約した電子書籍が用意できた時や借りている本が自動返却された時に、メールで通知をお送りします。 (メールアドレス要登録) かわさき電子図書館ご利用の皆さまへ重要なお知らせ 改修作業のための停止時間10月21日月曜日9時から翌22日火曜日10時の間、電子図書館は利用できません。 ログイン方法が変わる。 電子図書館のパスワードは「市立図書館ホームページ及び館内検索機」のパスワードに自動的に上書きされます。 市立図書館ホームページ及び館内検索機のパスワードを設定していない方は、パスワード登録が必要です。 詳しくは図書館ホームページ「パスワードについて」のページをご確認ください。 川崎市市制100周年記念図書館×市民館連携事業 謎解きラリー謎走中!10月31日まで 市内各区4つのスポットに配置した謎を学校や市民館で解答用紙(チラシ)を手に入れて、謎を解いて回ってみよう! 謎を解けたら答え合わせは各区市民館で。 謎解きイベント11月10日日曜日午前10時から午後3時まで 生田緑地で謎解きイベントを実施します! 問合せ麻生区役所生涯学習支援課(麻生市民館) 電話044-951-1300 手づくり絵本の作品展&あなたのイチ推し本展示開催中 平日及び祝日午前11時から午後3時 土・日曜日午前11時から午後5時 入場無料 会場及び会期 幸市民ギャラリー(幸市民館)10月25日金曜日から28日月曜日 電話044-541-3910 中原市民ギャラリー(中原市民館)11月1日金曜日から4日振替休日まで 電話044-433-7773 宮前市民ギャラリー(宮前市民館)11月2日土曜日から5日火曜日まで 電話044-888-3911 教育文化会館イベントスペース11月7日木曜日から10日日曜日まで 電話044-233-6361 多摩市民ギャラリー(多摩市民館)11月8日金曜日から11日月曜日まで 電話044-935-3333 麻生市民ギャラリー(麻生市民館)11月29日金曜日から12月2日月曜日まで 電話044-951-1300 高津市民ギャラリー(高津市民館)での展示は既に終了しています。 キックオフ!“読書のまち かわさき”Vol.16 まもなく完成! 2024年のクラブキャッチフレーズ「Mind-1 NEXT」にちなんだ 川崎フロンターレ選手おススメの一冊を紹介する冊子を今年も制作中。 近日完成予定です。イベントも計画中!! 図書館行事案内 2024年10月から2025年2月まで 事業の詳細につきましては各図書館にお問合せください 川崎図書館 秋の赤ちゃんおはなし会 10月26日土曜日 教育文化会館第4学習室 11時30分から12時30分 申込不要 おはなしキャラバン 11月16日土曜日 教育文化会館(川崎区社協福祉まつり内)申込不要 田島分館 「ひよこの会」によるおはなし会 12月14日土曜日 プラザ田島(プラザ田島まつり内) 古本市 12月14日土曜日・15日日曜日 プラザ田島(プラザ田島まつり内) 幸図書館 10月のおおきなおはなし会(2歳以上向け) 幸えほんの会 10月25日金曜日15時30分から16時30分 幸市民館音楽室 定員30名 申込 幸図書館に直接来館か電話で受付(先着順) 大人のための朗読会(高校生以上向け) 朗読グループレザミ 11月2日土曜日13時30分から15時30分 幸市民館音楽室 定員20名  申込 10月19日土曜日9時30分から 幸図書館に直接来館か電話で受付(先着順) 日吉分館 ストーリーテリング秋のおはなし会(4歳から小学生) 語りの会日吉 10月26日土曜日11時から12時30分 会場日吉分館第3・4学習室 気軽に聴ける朗読会 やまぶきの会        11月19日火曜日13時30分から15時 会場時日吉分館 第3・4学習室    冬のスペシャルおはなし会(2歳以上向け) 幸えほんの会 12月21日土曜日15時から15時40分 会場日吉分館第3・4学習室 中原図書館 なかはら子どもとしょかんほんのもり 11月2日土曜日、3日日曜日10時から16時 大きなおはなし会、展示、区内ボランティア紹介、リユース本配布など お仕事体験 in 図書館(5・6年生、中学生) 11月24日日曜日、12月1日日曜日 申込中原区役所 学校・地域連携担当にて募集(11月5日火曜日まで) 図書館バックヤード探検、My読書手帳作り、おすすめ本棚づくり 高津図書館 デコろう!つくろう!クリスマスカードとミニツリー  12月8日日曜日10時から11時30分 高津図書館展示室 クリスマススはなし会 めんどり 12月11日水曜日14時30分から15時 高津図書館展示室 クリスマスおはなし会 ゆりかご 12月18日水曜日10時30分から11時00 高津図書館展示室 高津と二ケ領用水(仮) 2月1日土曜日から3月3日月曜日 高津図書館展示室 橘分館 リユース本ひろば 11月9日土曜日10時00から12時 プラザ橘 第3・4学習室 リユース本の配布 当日9時45分から整理券を配布 エコバック持参のこと 宮前図書館 大人が楽しむおはなし会 ハイジの会 11月29日金曜日 定員25名  宮前市民館視聴覚室 自動車文庫と区役所の連携 「認知症普及啓発(仮)」 地域サポート職員が各会場で認知症について屋外展示会を開催(荒天時予備日に実施) ①犬蔵11月28日・12月12日(予備日12月26日) 開催時間14時20分から15時 ②東高根11月5日・19日(予備日12月3日・17日) 開催時間15時10分から15時50分 多摩図書館 秋のおはなし会 10月27日日曜日11時から 多摩図書館整理室 定員時30名 申込不要(先着順) 多摩区郷土史入門講座 地元の郷土史について講師の方がお話しします。 11月10日日曜日・24日日曜日 10時から12時   多摩市民館第1会議室 定員30名 申込10月16日から図書館カウンターまたは電話 大人のためのおはなし会 11月23日土曜日10時30から 多摩市民館大会議室 定員50名 申込不要(先着順) 麻生図書館 しんゆり映画祭特集コーナー 10月22日火曜日から11月4日月曜日 麻生図書館入口横特集展示コーナー及び階段おどり場壁面 地域資料企画展示 市制100周年記念  『学校副読本などを通じて川崎の昔を振り返る』 各館会場にて各区内小学校等の新旧の副読本の比較展示ほか。 日程(川崎・中原・多摩・麻生は終了) 幸図書館 10月22日火曜日から11月10日日曜日 高津図書館 11月19日火曜日から12月8日日曜日 宮前図書館 11月19日火曜日から12月8日日曜日 最新情報は川崎市立図書館ホームページにて https://www.library.city.kawasaki.jp/index.html 次号は令和7年2月発行予定 かわさき図書館だより第65号 付録地域資料新着図書案内2024年10月号  令和6年10月20日読書普及講演会記念号 編集・発行 川崎市立中原図書館 川崎市立図書館企画委員会 郵便番号211-0063川崎市中原区小杉町3-130 電話044-722-4932(中原図書館) 各館電話番号 川崎図書館044-200-7011 大師分館044-266-3550 田島分館044-333-9120 幸図書館044-541-3915 日吉分館044-587-1491 高津図書館044-822-2413 橘分館044-788-1531 宮前図書館044-888-3918 多摩図書館044-935-3400 菅閲覧所044-946-3271 麻生図書館044-951-1305 柿生分館044-986-6470 以上ここまで