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図書館をしらべよう

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本はどのように並んでいる?

題名順?
著者順?
本の大きさ順?
適当に?

どの並べ方にも一長一短がありますが、
日本では、ほとんどの公共図書館、学校図書館、大学図書館で・・・
「ジャンル別」に本を並べています。

図書館には、「〇〇〇の本」が読みたい、「何か」について調べたい、というように目的があって行くことが多いと思います。
ジャンル別に本が並んでいると、1か所の本棚に、同じ内容の本が並ぶので、目的に合った本を選ぶことができます。

日本十進分類法ってなんだろう?

ジャンル別に本を並べるためには、まず、どのように「ジャンル」を分けるか、つまり分類を考えなくてはなりません。共通のルールに基づいて分類するために作られたのが「日本十進分類法」です。

日本では、ほとんどの公共図書館、学校図書館、大学図書館で、「日本十進分類法(NDC:Nippon Decimal Classificationの略)」を分類の基準としています。
すべての分類を覚えるのは大変ですが、好きなジャンルやよく利用するジャンルの分類記号を覚えておくと、図書館を利用するときに大変便利です。

NDCの仕組み

この分類法は、まず、すべての知識を1から9のジャンルに分け、どこにもあてはまらないジャンルの本を0とし、0から9の10種類のジャンルに分けます。さらにそれぞれを10のジャンルに分け、そして、さらにそれぞれを10のジャンルに分け…というように細かく分けていく方法です。

例えば、486(昆虫類)の分類の場合は次のようになっています。

「4」1ケタの分類は、自然科学(第1次区分)
「48」2ケタになると、動物学(第2次区分)
「486」3ケタになると、昆虫類(第3次区分)

住所に例えると「4丁目8番6号」という感じでしょうか…

覚えておくと便利!10のジャンル

0 総記 1から9のどれにもあてはまらないもの、1から9のすべてにあてはまるもの。
百科事典、コンピュータに関する本など
1 哲学 人の生き方や考え方、道徳や宗教、占いや幽霊に関する本
2 歴史 世界各国の歴史や地理や旅行ガイド、伝記に関する本
3 社会科学 政治、法律、経済、教育などの、社会に関する本
4 自然科学 数学、理科、医学に関する本
5 技術 工業、技術、環境問題に関する本
家庭科、料理、手芸に関する本
6 産業 農林水産業、商業、運輸、通信、畜産業に関する本
ペットの飼い方に関する本
7 芸術 美術、音楽、演劇、スポーツに関する本
パズル、クイズ、トランプなどの娯楽に関する本
8 言語 言葉、漢字、外国語に関する本
作文や文章の書き方に関する本
9 文学 詩や俳句、小説などの文学作品、作家や文学作品の研究に関する本

背ラベルを調ラベル

背ラベルの説明画像1

図書館の本の背には、数字やカナの書かれたラベルが貼ってあります。このラベルを「請求記号ラベル」や「所在記号ラベル」と言いますが、本の背に貼ることから、簡単に「背ラベル」とも言っています。背ラベルに書かれた数字が「分類記号」です。分類記号は、その本の主なジャンルをあらわしています。

図書館は、背ラベルに書かれた分類記号順に本を並べているから、たくさんある本の中からお目当ての本を探しだすことができるのです。

背ラベルには何が書いてある?

背ラベルの説明画像2

背ラベル1段目「分類記号」…NDCに従って、3桁の分類記号を記入します。
背ラベル2段目「図書記号」…ラベルの二段目には、本の題名などの最初の2文字をカナで記入します。
請求記号…分類記号と図書記号をあわせた呼び方

背ラベルの色を見てみよう!

「青」…一般図書、大人向けの本
「赤」…児童図書、子ども向けの本
「茶」…参考資料、百科事典などの調べるための本
「緑」…地域資料、川崎市や神奈川県などの郷土に関する本

特別な背ラベルを発見!

背ラベルの分類記号が入るべきところにアルファベットや記号が入っていることがあります。図書記号の代わりに色シールなどの目印を付けることもあります。

「F」…Fictionの略で、日本小説
「E」…Easy又はEhonの略で、絵本
「P」…Pictureの略で、紙芝居
「R」…Referenceの略で、参考資料(百科事典などの調べるための本)
「K」…Kyoudoの略で、地域資料(川崎市や神奈川県などの郷土に関する本)

並べ方のルール‐まとめ

その1 分類記号の小さいものから大きいものへと並べよう!
その2 分類記号が同じだったら、図書記号の五十音順に並べよう!
その3 本棚の左から右に、上から下へと並べよう!

背ラベルの説明画像3

図書館の本は、すべて背ラベルにしたがって並べられています。(ただし、本のサイズが大きすぎて入らない本は、その分類記号の本が並べてある本棚の、一番下などに置かれています。)

本は、ルールにしたがって並んでいるので、本棚から取り出した本は、背ラベルどおりの正しい位置に戻してください。もし、どこに戻したらいいかわからなくなったら、返却カウンターに返してください。あとで、正しい場所に職員が戻します。

知っていると、図書館ツウ!‐よく使う図書館用語

図書館では、日常ではあまり使われない言葉が使われています。毎日の仕事の中でよく使う言葉を紹介します。

図書館資料 (としょかんしりょう)

閲覧用・貸出用に図書館が収集した、本・雑誌・新聞・CD・紙芝居・パンフレットなどのことをまとめて「図書館資料」といいます。
図書館は、本ばかり扱っているイメージがありますが、様々な形態のものを収集しています。

書架 (しょか)

本を置くための棚、つまり本棚のことを、図書館では「書架」とよんでいます。

配架 (はいか)

「書架」に「図書館資料」を収めること。返却された図書館資料をもとの場所に戻すことを、「配架する」といいます。

開架 (かいか)

利用者が直接、自由に図書館資料を手にとって利用できる状態であること。普段みなさんが利用している場所を、開架スペースと言います。

書庫 (しょこ)

貴重な図書館資料や、利用が少なくなった図書館資料などを保管している場所を言います。利用者からの求めがあったときに、職員が該当する図書館資料を出してくる仕組みになっていて、通常、利用者は書庫には入れません。

別置 (べっち)

図書館資料は、本の背に貼ってある背ラベルにしたがって、規則正しく並べられていますが、利用者が探しやすいように、特別にコーナーを設けて配架していることがあります。これを「別置」といいます。

図書館で働く人々

図書館には、専門知識を持った、司書がいます。

  • 館長 … 図書館の総括責任者として、図書館をまとめていきます。
  • 係長 … 館長の手助けをし、職員をまとめていきます。他の川崎市立図書館との調整もしています。
  • 職員・嘱託職員 … それぞれの担当業務を中心に、利用しやすい図書館を目指して仕事をします。
  • 委託従事者 … 貸出カウンターと返却カウンターなどで仕事をしています。川崎市立図書館では、平成16年から、図書館の仕事の一部を、民間の業者に委託しています。

主な担当業務には、次のようなものがあります

  • 一般図書担当 … 大人向けの本の購入や整理をおこないます。
  • 児童図書担当 … 子ども向けの本の購入や整理のほか、おはなし会もおこないます。
  • 地域資料担当 … 川崎市や神奈川県などの身近な地域に関する本などの収集や整理をおこないます。
  • 逐次刊行物担当 … 雑誌と新聞の購入や整理をおこないます。
  • 寄贈資料担当 … 寄贈された本の整理を行います。
  • 障害者サービス担当 … 身体的に何らかのハンディキャップを追っている人に対してサービスを提供します。
  • 予約・リクエスト担当 … 予約やリクエストのあった本の準備や管理をおこないます。
  • コンピュータ担当 … 図書館業務で使うコンピュータの管理をします。
  • 経理担当 … 図書館の運営にかかる予算の管理などをします。

図書館員(司書)の仕事‐ウラ・オモテ

(1)カウンター業務

カウンターでは、利用者と直接向き合う場所(オモテ)で仕事をしています。図書館の本などの貸出や返却手続きのほかに、貸出カードの作成、図書館の利用案内、利用者が探している本などを紹介する「読書相談」をしています。探している本が図書館にない場合は、予約やリクエストを受付けています。

(2)レファレンス・サービス

「レファレンス・サービス」は、「参考業務」などと訳されています。これは、参考図書(百科事典などの調べるための本)などを使い、利用者の質問について調査し、参考になる本や情報を提供するサービスです。
レファレンス・サービスには、図書館の利用案内や他の図書館を紹介することなども含まれます。この仕事は、図書館の仕事の中でも、知識と経験を必要とする専門的な仕事といえます。

(3)選書・整理業務

カウンター業務やレファレンス・サービスをおこなうために、みなさんから見えない場所(ウラ)で、仕事をしています。
図書館の本を選ぶ「選書」、本に分類記号をつける「分類」、本の情報をコンピュータに登録する「受入」、本が傷まないように、透明のシートをはる「装備」、分類ごとに本棚に並べる「配架」などの仕事をしています。毎日、本棚の整理をして、利用しやすく整えておくことも大切な仕事です。
さらに、たくさん利用されて、壊れたり、破れたりした本の「修理」をしています。

(4)障害者サービス

体が不自由で図書館に来ることが困難な方に、郵送で本の貸出をしています。(貸出サポートサービス)
また、目の不自由な方に、専門のボランティアが本の朗読をしています。(対面朗読サービス)

(5)自動車文庫(BM:Bookmobileの略)

図書館から遠い地域に住んでいる方のために、自動車文庫を運行しています。自動車にたくさんの本を積んで、決められたポイントを回り貸出・返却・予約などをしています。

(6)その他の仕事

図書館では、多くの方に本の面白さを伝えるため、講演会・朗読会・おはなし会・展示会などのさまざまなイベントをおこなっています。職員も、おはなし会で絵本の読み聞かせをしたり、紙芝居を演じたりします。
さらに、職業体験など市内の学校への授業支援や、保育園、幼稚園などでの読み聞かせ活動を支援する仕事もしています。

司書になるには

(1)資格の取得方法

図書館員の専門資格に「司書」「司書補」という資格があります。この資格を取得するには、3つの方法があります。

  1. 学校で
    大学・短期大学で必要な科目を勉強する。
  2. 講習で
    大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人が、大学でおこなわれる「司書講習」を 受講する。
  3. 司書補から
    高等学校又は高等専門学校を卒業した人が、大学でおこなわれる「司書補講習」を受講する。その後、司書補として図書館で3年以上働いて、②の「司書講習」を受講する。

(2)司書に必要なこと

司書は、本や情報と利用者を結びつける仕事をしています。

  1. 「図書館の本について」よく知ることが必要
    自分の図書館には、どんな本があるかを把握することはもちろん、これからどのような本を保存していくべきか、どのようなジャンルの本を増やしていくべきかを考えなければなりません。
    また、どのような本が出版されるかについても情報収集をしておく必要があります。もちろん、自分の興味のない本についても知っておかなくてはなりません。
  2. 「利用者について」よく知ることが必要
    自分の図書館の利用者は、どのようなジャンルの本を利用することが多いのか、利用者がどのようなサービスを求めているのかなど、常にアンテナを張る必要があります。そのためには、日頃から利用者とコミュニケーションを取ることも大切です。

このように、司書として図書館で働くには、毎日の地道な努力と経験が大切です。さらに、利用者の方に頼られる司書になるには、相当な努力が必要となります。しかし、その反面、利用者に喜ばれる仕事ができたとき、大変やりがいを感じる仕事でもあります。
図書館に興味を持ったあなた、図書館員のプロ「司書」を目指してみるのも良いのではないでしょうか。