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「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.38

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2023年1月~6月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド。
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。

*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。

文通小説
文通小説の書影 眞島めいり/作 柊有花/絵
講談社 [913ブン]
中学二年の終わり、ちさとは親友の貴緒の転校を知る。突然のことに戸惑う彼女に、いつもと変わらない様子の貴緒は「文通しよう」と提案してきた。
その後、ちさとは手紙を、貴緒は絵を送り合うようになる。
彼女たちを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく。そんな中、久しぶりに会った貴緒はこだわりの長い髪を切り、別人のようになっていた。変わっていく親友の姿にちさとは動揺を隠せなくて……。
あした、弁当を作る。
あした弁当を作る、の書影 ひこ・田中/著
講談社 [913アシ]
「弁当を自分で作ろうと思って」。この一言からぼくの親離れが始まった。
子離れできない母さんと、「母さんの仕事を奪うな」と頭ごなしに叱ってくる父さん。両親の決めたことに従わないぼくはわがままなのか?
弁当を作ること、洗濯すること、自分でやると決めたんだ。家族の関係にひびをいれることになっても、ぼくがそうしたいんだ!
ビジュアル「生きる技術」図鑑
ビジュアル「生きる技術」図鑑、の書影 かざまりんぺい/著 子供の科学編集部/編
誠文堂新光社 [786]
災害時に身のまわりにあるものを使って、生き残る技術を紹介します。
段ボールやブルーシートを用いたシェルターやテントのつくり方、飲み水や食料の確保など、サバイバルテクニックの基本をイラストでわかりやすく解説。アウトドアや日常で役立つ知識がこの一冊にまとまっています。
ぜひ手に取って読んでみてください。
金曜日のあたしたち
金曜日のあたしたち、の書影 濱野京子/作
静山社 [913キン]
高校受験に失敗した陽葵は、無気力な高校生活を送っている。最低限の意地とプライドで勉強するだけの退屈な毎日だった。
そんな日々の中、駅前で高校生が気候変動を訴えていたことが、いつまでも気になっている。
近々訪れるという気候変動のタイムリミットのことも、それを説明してくれた男子生徒のことも。
やがて、陽葵は持ち前の勤勉さと真面目さで自分にできることを探し始める。
夢の叶え方はひとつじゃない
夢の叶え方は ひとつじゃない、の書影 岡嶋かな多/著
PHP研究所 [767]
現在は作詞・作曲家・音楽プロデューサーとして活躍している著者の夢を叶える道は、平坦なものではありませんでした。
シンガーソングライターを目指しあえて高校進学という選択をせず、新たな夢へと辿り着いた道のりと想いが綴られた一冊です。
「夢の叶え方はひとつじゃない」著者のこの言葉が進路や夢に悩むあなたに寄り添ってくれます。
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アフリカで、バッグの会社 はじめました
アフリカでバッグの会社はじめました、の書影 江口絵理/著
さ・え・ら書房 [289]
子どもの頃の夢は「国境なき医師団」の医師になること。高校生になり、難民を救うため「国連」で働くと宣言したが、様々な人たちと出会い、その後国際NGOで勤めることになった。
アフリカで暮らし始めたある日、街でカラフルなアフリカンプリントの布と出会い……。
社会起業家として、ウガンダで女性の自立支援のため会社を立ち上げた仲本千津さん。挫折し迷いながらも進んできた道を、一緒に辿ってみませんか。
TRUE Colors
TRUEColors、の書影 小林深雪/〔著〕 にかいどう青/〔著〕 長谷川まりる/〔著〕 如月かずさ/〔著〕
 水野瑠見/〔著〕 菅野雪虫/〔著〕 鎌谷悠希/画・漫画
講談社 [913トウ]
難関中学に合格した鈴は、自由で気楽な女子校生活を楽しんでいた。ところが、ずっと思いを寄せていた幼なじみの翔太から好きな人ができたと聞き、会うことになるが……。
「女子校か、共学か。それが問題だ!」他、全7話収録。
漠然とした将来への不安や悩みに揺れる、思春期の中学生が主人公。「ジェンダーフリー」がテーマのアンソロジー。
きみの話を聞かせてくれよ
きみの話を聞かせてくれよ、の書影 村上雅郁/作 カシワイ/絵
フレーベル館 [913キミ]
悩みながらもひたむきな輝きを放つ中学生たちの連作短編集。
絵を描くことが純粋に好きだという気持ちをわかってもらえない六花。お菓子作りが好きというだけで「スイーツ男子」と呼ばれ違和感を感じる虎之助。
自分自身と向き合い、周囲にも本当の自分を理解してほしいと考える新舟中学校の生徒たちの物語。
ぼくらは星を見つけた
ぼくらは星を見つけた、の書影 戸森しるこ/著
講談社 [913ボク]
家主のそらさん。五年生の星(せい)。ハウスキーパーのシド。丘の上の青い屋根のお屋敷に彼女たちは一緒に住んでいます。
岬くんは、そんなお屋敷に星の家庭教師として住むことになりました。しかし、生活し始めると次第に違和感を感じました。
そこではみんな、秘密を抱えながら住んでいたのです。それぞれの秘密を知り向き合ったときに、みんなは本当の「家族」になれるのでしょうか
ハーベスト
ハーベスト、の書影 花里真希/著
講談社 [913ハベ]
内気で、人と話すことが苦手な朔弥は、担任に勧められるまま園芸部に入部することにした。部員は野菜を育てたい西森と、花を植えたいアズサの2人だけ。3人は話し合いの結果、畑であり花壇でもあるポタジェ(家庭菜園)を作ることにした。
そんなある日、台風がやってきた。ポタジェの様子を見に行こうとした朔弥は母に止められたが……。
ややの一本
ややの一本、の書影 八槻綾介/作 野間与太郎/絵
ポプラ社 [913ヤヤ]
國竹ややは元気が取り柄の中学一年生。でも通っていた剣道道場「真善美道場」がなくなってしまい、つまらない日々を送っていた。
もう一度、真善美道場の「正しく強い剣道」をしたいややは、自分の中学校に剣道部を作ろうと奔走する。それぞれ事情を抱える友人たちにも仲間になってもらった。ライバルは卑怯な手を使う比木道場。後は大会で勝つだけだ!!
中高生のための短歌のつくりかた
中高生のための短歌のつくりかた、の書影 鈴木英子/監修
メイツユニバーサルコンテンツ [911チユ]
あなたにも短歌が作れます。「短歌を作るなんて難しそう」と思う人もいるかもしれません。でも、紙と筆記用具(スマホでも可)さえあれば準備OK。使う言葉だって話し言葉でもカタカナ語でもいいのです。
この本では有名な文学者の作品を紹介するだけでなく、実際に中高生の作品も取り上げ添削することで、実践的な技術を学べます。
あなたも五・七・五・七・七で、自分の気持ちを言葉にしてみませんか?
涙の音、聞こえたんですが
涙の音、聞こえたんですが、の書影 嘉成晴香/著
ポプラ社 [913ナミ]
人が泣くときの涙の音が聞こえる特殊体質の美音。音楽みたいに聞こえるきれいな涙の音を辿ってきた裏庭では、いつも笑顔の生徒会長、健先輩が泣いていた。
その姿を見らればつが悪そうにする彼に、美音は脅すようにあるお願いをした。それは「教室以外でお弁当を食べられるよう校則を変えてほしい」ということで――。
誰かを想う気持ちと涙の音が交錯する、爽やかな恋物語
鈴の送り神修行ダイアリー
鈴の送り神修行ダイアリー、の書影 山下雅洋/作 酒井以/画
岩崎書店 [913スズ]
理不尽だ! 息が切れ、胸が苦しくなったけど足を止めたくなかった。次の瞬間鈴は池に落ち、生と死の間の「あわいの世界」に入り込んでしまった。
そこで死神(死者の魂を送る神)になっていたご先祖様の左衛門さんと出会い、鈴は死神にスカウトされるが……。
どうして彼女は「あわいの世界」にきてしまったのか。本当に死神になってしまうのか?
鏡のうらのカガミさん
鏡のうらのカガミさん、の書影 みずのまい/著 キナコ/絵
Gakken [913カガ]
ウザイ同級生をいじめた……。主役を演じたいのにライバルの存在が邪魔をする……。悩みを抱える人間が、ふと鏡をのぞいた瞬間。鏡のうらの世界からその人は現れる。
自称ビューティーアドバイザーのカガミさんは、メイクや洋服のアドバイスをしながら悩める心を前向きな気持ちに変えてくれる。
そんな不思議な力が導く、フシギな話を6話収録。
カキワリの劇場
カキワリの劇場、の書影 小林賢太郎/絵と文
あかね書房 [Eカキ]
「自分のことがきらいだ。今の自分とは、ちがう自分に変わりたい」そう考えていた男は、見覚えのない不思議な劇場に入ってしまった。そこは板に絵がかいてある舞台美術「カキワリ」の世界だった。
第一幕「月の裏側」、第二幕「火のニワトリ」と、それぞれが別の何かに変わろうとしている。だが、何かがおかしい。
男がこのおかしな世界で気づいたものとは……。
せんそうがおわるまで、あと2分
せんそうがおわるまであと2分、の書影 ジャック・ゴールドスティン/作 長友恵子/訳
合同出版 [Eセン]
同じ町で同じ日に生まれたジムとジュール。ただ違うのはジムが2分だけ早く生まれたこと。そのせいか、ジュールはいつもジムより2分遅れてしまいます。
戦争が始まり、青年になった彼らはヨーロッパ戦線へ出兵。戦場でも変わらずジムより2分遅れるジュールは、いつも上官に怒られていました。やがて長く続いた戦争も終結を迎えようとしていましたが、直前の2分前にジムは……。
川滝少年のスケッチブック
川滝少年のスケッチブック 小手鞠るい/作 川瀧喜正/絵
講談社 [913カワ]
ニューヨークに住む深青は、一冊のスケッチブックを何度も読み返す。そこには、岡山に住む祖父が過ごした昭和の日常が絵日記として描かれていた。
しかし、祖父から手渡された二冊目には、表紙に「欲しがりません、勝つまでは 1944~1945」とあり、13歳の祖父の強い思いがつづられていた。
変わりゆく時代の流れを情緒あふれるイラストと共に感じることができる。