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「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド No.18

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2013年1月から6月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。

*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。

悲しみを生きる力に
悲しみを生きる力にの表紙 入江杏/著
岩波書店

2000年12月に起こった「世田谷一家殺害事件」。突然、肉親を奪われ被害者遺族になった。事件は解決しないまま、マスコミに翻弄される日々。「なぜ、私が…」「なぜ、こんなふうに…」襲ってくる悲しみと苦しみを受け止める中で、様々な本の中に救いがあることに気付く。

はじめての旅
はじめての旅の表紙 木下晋/文・絵
福音館書店

ぼくが6さいになったある日、おかあちゃんから「かあちゃんといっしょにいくか?」と言われた。ほとんどお金もなく何日も何日も歩いた長い旅。そして、行き着いたところは?実話をもとに、リアリティある鉛筆画で表現した作品。

地震のはなしを聞きに行く
地震のはなしを聞きに行くの表紙 須藤文音/文 下河原幸恵/絵
偕成社

「父はなぜ死んだのか」という理由に近づくために、東日本大震災で父をなくした著者が、地震の仕組み、地震の歴史、防災をマンガをまじえて分かりやすく解説した本。次に震災がおこった時に、被害を少しでも減らせるように、大切な人を失うことがないように、防災を暮らしの中に根づかせておくことが大切だとわかる。

食べられたがる果物のヒミツ
食べられたがる果物のヒミツの表紙 盛口満/文・絵
少年写真新聞社

果物は「食べられたがっている」。子孫を残すため、あざやかな色やいい香り、甘くておいしい味で昆虫や鳥、動物や人間をひきつける。なじみのある果物から普段口にしない果物まで、外側だけでなく断面図を精細なイラストで紹介。果物の秘密をたっぷり味わえる科学絵本。

ガラパゴス
ガラパゴスの表紙 ジェイソン・チン/作 福岡伸一/訳
講談社

何もない海に、ある日生まれた火山の島。そこに多くの生き物たちが流れ着き、住み着いた。風と雨と大地が島の環境を少しずつ変えるたび、生き物たちもまた環境に合わせて進化し、様々に姿を変えていく。やがて島が沈んでも、生き物たちは他の島に移り住み、独自の進化を続けていく。

グレゴール・メンデル
グレゴール・メンデルの表紙 シェリル・バードー/文 ジョス・A・スミス/絵 片岡英子/訳
BL出版

教科書に載っている「メンデルの法則」。今では当たり前の、この法則を発見するためには数十年の年月と一人の人生をかける必要があった。生涯を自然科学のためにささげた研究者メンデルは、途方もない努力の果てに、ようやく真実を見つけることができたのだ。彼の一生と研究方法、「メンデルの法則」の解説を繊細な絵で紹介する。

おどろきのスズメバチ
おどろきのスズメバチの表紙 中村雅雄/著
講談社

都会周辺でも目にする機会が増えてきたスズメバチ。スズメバチ(本書では彼女たちと呼んでいる)はどのような生活をおくり、一生を過ごすのか?スズメバチの一年を追いながら、その生態を紹介している。害虫とされているスズメバチ。しかし、スズメバチの立場に立ってみると、生態系、食物連鎖…と生物多様性を考える入り口の1冊である。

バンヤンの木
バンヤンの木の表紙 アーファン・マスター/著 杉田七重/訳
静山社

「ぼくは父のために嘘をつく」そう決意したビラルは全身全霊をかけて死期の迫る父を守りぬいた、はずだった。インド独立運動を背景に、人はなぜここまでして闘わなくてはいけないのか…?ビラルの幼い頃に亡くなった母が眠る大きなバンヤンの木は人々の下した決断を見てきたのだった。

エルトゥールル号の遭難
エルトゥールル号の遭難の表紙 寮美千子/文 磯良一/絵
小学館クリエイティブ

1890年、トルコから来た一隻の船が嵐にのまれ紀伊半島沖に沈没した。船の名はエルトゥールル号。海に投げ出された乗組員たちを一人でも多く救おうと、近くの漁村の人々が懸命に救助活動を行った。この事故は今もトルコで語り継がれ、トルコと日本の友好の原点になっている。大嵐の海で何があったのか…沈没船が語る物語。

少年口伝隊一九四五
少年口伝隊一九四五の表紙 井上ひさし/著 ヒラノトシユキ/絵
講談社

原爆投下後の広島に新聞社に雇われてニュースを口頭で伝えて歩く「口伝隊」の少年たちがいた。国民学校の6年生だった英彦、正夫、勝利は原爆で家族も家も失い、地獄のようになったヒロシマでなんとか生きようとするが…戦争、原爆、そして自然災害、あまりにも過酷な状況の中で生きる少年たちの姿を著名な作家が描く。

綾瀬はるか「戦争」を聞く
綾瀬はるか「戦争」を聞くの表紙 TBSテレビ『NEWS23』取材班/編
岩波書店

戦争・原爆・津波。当時を体験した人々はさまざまな理由から多くを語ろうとはしなかった。 しかし、月日がたつにつれてあの出来事を語れる人は少なくなっていく。忘れてはいけない。風化させてはいけない。私たちが貴重な体験や記憶を語り継いでいかなくてはいけないんだ。

思考力・構成力・表現力をきたえるはじめてのロジカルシンキング1~4
思考力・構成力・表現力をきたえるはじめてのロジカルシンキング1~4の表紙 大庭コテイさち子/著 榎本はいほ/イラスト
偕成社

自分の考えをまとめ、表現するためにはどうしたらいいか?「ロジカルシンキング」は筋道を立てて考える手法。授業での発表、学級会の運営、読書感想文の書き方など…。○△□の図を使って考えをまとめる方法を紹介している。学校生活で「苦手!」「こまった!」時に役に立つ。それ以上に進学して…社会に出てからも役に立つこと必至の内容。

天狗ノオト
天狗ノオトの表紙 田中彩子/作
理論社

じいちゃんが亡くなった後、見つかった日記に書かれた言葉「天狗ニアフ」。気になった保は、じいちゃんが見た物を探り始める。祖父が若いころに出会った世界と、現在、保たちが暮らす世界。二つの世界が大きくつながっていく。

カフェ・デ・キリコ
カフェ・デ・キリコの表紙 佐藤まどか/著
講談社

中学2年の霧子は祖父のギャラリー・カフェを継ぐためにイタリアのミラノへ母と移住することに。お隣のバジリコ家の兄弟やお客さんとの交流の中で、ミラノでの生活の難しさを感じることもしばしば…。そんな中、母と衝突した霧子は家を飛び出してしまう。彼女を追いかけてきたのは…。

かさねちゃんにきいてみな
かさねちゃんにきいてみなの表紙 有沢佳映/著
講談社

かさねちゃんは6年生。小学校の登校班のカリスマ班長。年も性格も環境もバラバラな個性豊かなメンバーをまとめている。どんな問題児もかさねちゃんの魔法の言葉でおとなしくなってしまう。8人の小学生の朝の登校の様子が生き生きと描かれている。

ぜんぶ夏のこと
ぜんぶ夏のことの表紙 薫くみこ/著
PHP研究所

夏休み、親戚のおばさんの家で過ごすことになった美月。海の町に住むおばさんは、浜で貸しボート屋をしていた。浜の子たちとなかなか打ち解けられない美月はある日、泳ぎが得意な沙耶ちゃんと出会い、仲良くなる。沙耶ちゃんとの友情、おばさんとの信頼関係、とある少年への恋。そしてお母さんとの関係は…。