「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド No.20
2014年1月から6月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。
*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。
![]() | 川村裕子/著 |
岩波書店 | |
今から千年前の平安時代。その時代に生きた女子たちも、手紙の返事が来ない、と恋に悩み、ファッションに敏感だったり、パワースポット(お寺)に出かけるのが楽しみだったり…。今とあまり変わりが無いみたい?国語の古典で取り上げられる作品の中では、こんな「平安女子ライフ」が繰り広げられていた。 |
![]() | レズリー・M.M.ブルーム/作 尾高薫/訳 中島梨絵/絵 |
ほるぷ出版 | |
「有名ピアニストの娘」としてだけしか自分のことを見てくれない…と消極的になってしまうコーネリア。隣に越してきたヴァージニアの語るサマセット四姉妹の冒険物語に引き込まれ…。やがて物語の力は、彼女の世界をも変えていく。世界旅行の気分と、年の差を越えた友情と、2つの楽しさを味わえる。 |
![]() | ジーン・バーズオール/作 代田亜香子/訳 |
小峰書店 | |
夏の休暇を過ごすために、ペンダーウィックの四姉妹と、お父さん、犬のハウンドが訪れたコテージは、立派なお屋敷のはなれだった。生垣のトンネルをくぐって、お屋敷の少年と出会い…。素敵なドレスを着てパーティーに招かれ…。窓からの大脱出…。個性豊かな4姉妹が巻き起こす、まるで魔法にかかったみたいな、ひと夏の物語。 |
![]() | 塚本千恵子/文 塚本やすし/絵 |
東京書籍 | |
昭和20年3月10日深夜。東京は火の海となった。アメリカ軍によって落とされた爆弾は、軍事施設ではなく、家や人を焼くために落とされた爆弾、焼夷弾と呼ばれるものだった。油を含んだ焼夷弾はあっという間に炎の塊となり、町を、人を飲み込んだ。日本の中心地、東京にもこんな出来事があったことを忘れてはいけない。 |
![]() | 登戸研究所保存の会/編 なかのよしこ/装挿画 稲田善樹/装挿画 |
登戸研究所保存の会 | |
今から80年ほど前、現在の多摩区登戸周辺は自然豊かな農村だった。しかし、戦争によって村の様子は変わり、1937年には「陸軍登戸研究所」という施設ができた。研究所の中で行われていたことは厳重に口止めされたため、研究所にかかわった地域の人たちは戦後も秘密を抱えて生きてきた…。 |
![]() | 安里有生/詩 長谷川義史/絵 |
ブロンズ新社 | |
「へいわってなにかな。ぼくはかんがえたよ。」沖縄全線戦没者追悼式で、小学1年生の安里有生くんが朗読した詩。友だちと遊ぶこと、家族が元気なこと、長命草がはえ、与那国馬がなくこと。穏やかな毎日の生活が平和だと気づかせてくれる。そして「平和が続くように」という力強いメッセージが心に響いてくる。 |
![]() | まはら三桃/著 |
小学館 | |
代々語り継がれる伝説のヒーロー「エンドーくん」。学校の至るところに残されたエンドーくんの落書き…。エンドーくんって一体何者?どこの誰?緑山中学校の生徒たちが知らないようで知っているエンドーくん。あなたの心の中にもほら、エンドーくんがいるかも? |
![]() | 杉田明子/著 佐藤剛史/著 |
岩波書店 | |
あれ、カギどこやったっけ?友達から借りたCD、どこいった?そんな経験ない?かたづけのQ&Aや「かたづけ」とは何か、さまざまな視点からかたづけを見つめる。かたづけの練習を続けた時、あなたには、かたづけ力だけでなく、他にも使える力と知恵が身につくかも?! |
![]() | ひろさちや/著 |
河出書房新社 | |
「人間はなんのために生きているんですか?」 それに対する大人の答えをそのまま信じていい?本当の答えを見つけるのは、急がなくてもいい。大人の社会の波に追いつこうとがんばるよりも、自分自身の良いところ、悪いところそのまんま、自分の個性を大切にしたほうがいい。 |
![]() | ロディ・ドイル/作 こだまともこ/訳 こがしわかおり/絵 |
フレーベル館 | |
メアリー(私)、スカーレット(母)、エマー(祖母、現在入院中)、タンジー(曾祖母、そして幽霊)の4人。タンジーがメアリーの前に「伝えてほしいことがあるの」と現れた日から、それぞれの過去の悲しい思い出や気持ちが浮かぶ。そして四人はドライブにでかけるが…。 |
![]() | 柳原三佳/著 |
講談社 | |
東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県釜石市。歯科医師の憲一郎先生は、この町にとどまることに決める。そして、震災で亡くなった人たちの「歯」を調べることにより、身元の確認を行い、遺体を家族のもとに帰しつづけていく。このような使命を抱き続ける憲一郎先生の生き抜く覚悟が伝わってくる。 |
![]() | 谷川俊太郎/詩 塚本やすし/絵 |
佼成出版社 | |
ぼくはハンバーグを食べる。お魚を食べる。 それは、他の生き物のいのちをいただくこと。 たくさんのいのちをいただいて生きている…。ぼくがしんだら、どうなるの? |
![]() | 本田昌子/著 木村彩子/画 |
福音館書店 | |
一人で暮らしていた祖父が亡くなって、1年が過ぎた。その家は、莉子が小さい頃に亡くなったお母さんが、子ども時代を過ごした家だった。家を処分することを知った莉子は、叔母と一緒にその家で何日か過ごすことになるが…。早朝の庭で、亡くなったはずの祖父と出会い、祖父の家で過ごした人たちの様々な思いを知ることになる。 |
![]() | 濱野京子/著 |
偕成社 | |
茨城に住む中学3年生の市子は、私の辞書に「希望」なんてない、そう思う。そして、家中の辞書から「希望」のページを切り取った。受験生なのに、志望校も決まらず、毎日だらだらと日常が過ぎていく。そんなとき、学校の文化祭の展示で「原発」について調べることになった。そして、あの2011年3月11日が訪れる。 |
![]() | ミンフォン・ホー/作 もりうちすみこ/訳 |
さ・え・ら書房 | |
内戦時代のカンボジア。生き残るチャンスをかけてたどり着いた、ノンチャンの難民キャンプ。ダラはキャンプで、いつも明るく楽しい1歳年上の女の子ジャントゥに出会う。ジャントゥの手にかかると、泥は見る間にすべすべの土の玉になり、息を吹きかけると「ほうら!これはもう、魔法の玉」。ジャントゥと一緒に、故郷の村に帰ることを夢見たダラだったが…。 |
![]() | たじまゆきひこ/作 |
くもん出版 | |
自閉症のやっくん。クラスのみんなは、いつも自然に関わり、やっくんをありのまま受け入れる。ぼくと違うやっくんはふしぎだけど、ともだちとしてつきあっている。大人になって就職して、ぼくもやっくんも町で働いている。違いを認め、共に生きることの大切さを描いている。 |
![]() | ロバート・マンチ/原作 細谷亮太/文 いせひでこ/絵 |
岩崎書店 | |
「だいじなだいじな私の赤ちゃん。あなたのことがだいすきよ。」いたずらざかりになっても、ティーンになっても、そして大人になっても。お母さんの、息子への深い愛があふれている。その愛は、見守るかしの木のように子から孫へと続いていく。優しく美しい絵に癒される。 |
![]() | 杉田比呂美/作 |
あすなろ書房 | |
わんぱくな小学生、ペンキ屋さん、看護師さん、パン屋さんに赤ちゃん、動物園のライオン!ある町に住む12にんの一日。それぞれの一日は、つながっていないようで、つながっているような…事件が起きそうで起きないような…。ゆっくり眺めて楽しめる絵本。 |
![]() | ジル・バジュレ/文・絵 いせひでこ/訳 |
平凡社 | |
私のダンナさまは毎日とても忙しくて、私や家族のことにちっとも関心を持ってくださらないの!「うわ~、遅刻する!」不思議の国にいる、あわてんぼうで大忙しのシロウサギ。あなたは知ってる?そう、この絵本は、そんなあわてんぼうシロウサギの奥さんのおはなし。 |