「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.25
2016年7月から12月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。
*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。
![]() | 柏葉幸子/作 佐竹美保/絵 |
講談社 | |
むかし、一人の魔女が王に恋をし、魔法で国を守った。以来、城に仕える魔女は杖殿と呼ばれ、様々な国が魔女の強い力を求めた。しかし、彼女たちは、国に協力しなければ忌み嫌われ、追われる存在でもあった。城を守る魔女、村で普通の人間として暮らす魔女、山奥で隠れて暮らす魔女…。「魔女」と呼ばれた女性たちを描いた短編集。 |
![]() | 工藤純子/著 廣嶋玲子/著 濱野京子/著 菅野雪虫/著 まはら三桃/著 |
講談社 | |
好きな人にプレゼントが渡せなくて落ち込んだり、親とけんかしてむしゃくしゃしたり、誰だってそんなことってあるよね。そんな時は図書室へいらっしゃい。ほら、学校の図書室の入り口に、あなたにしか見えない茜色の貼り紙が現れるかもしれませんよ。巻末にはこの作品を書いた著者たちのスペシャルインタビューも掲載。必読です。 |
![]() | アン・M.マーティン/作 西本かおる/訳 |
小峰書店 | |
ローズは、同音異義語とルールと素数に強いこだわりがある、高機能自閉症(アスペルガー症候群)の女の子。父親にもクラスメイトにも受け入れてもらえないローズの心の支えは、犬のレインだった。ところがレインは、ハリケーンの日に行方不明になってしまった。ローズは知恵を絞ってレインを探すが、見つけ出し、また一緒に暮らすことができるのか…。 |
![]() | キム・スレイター/作 武富博子/訳 |
評論社 | |
キーランは他の人とは考え方や感じ方が違うけれど、観察が得意で、見たものをなんでもスケッチブックに写し取れる絵の天才だ。ある日、川に浮かんだ水死体を見ながら、ジーンさんが「あの人は、あたしの友だちだったんだよ」と泣いていた…。みんなは事故だと言うけれど、これは絶対、事件なんだ!キーランは捜査に乗り出す。 |
![]() | フーリア・アルバレス/著 神戸万知/訳 |
ゴブリン書房 | |
1960年、カリブ海に浮かぶ美しい島国、ドミニカ共和国では、独裁政権と反政府組織の間で不穏な空気が漂っていた。アニータの父と叔父は大統領を倒す計画に関わり、一族がみな秘密警察に追われることに…。命をねらわれ隠れて暮らす中でも、ちょっぴり恋をしたり、家族を励まし頑張るアニータ。自由で楽しい日々は再びやってくるのか? |
![]() | アレックス・ジーノ/作 島村浩子/訳 |
偕成社 | |
10歳のジョージは、体は男の子だけど、自分のことを女の子だと思っている。自分でつけた女の子の名前は、メリッサ。周りのみんなや大好きなママに、自分が女の子だとわかってもらいたい。クラスで上演する劇で女の子の役を希望してみたけれど、「男の子」だから、と先生は聞き入れてくれなかった。親友のケリーが役を入れ替わろうと言ってくれて…。 |
![]() | 岡村理栄子/監著 |
少年写真新聞社 | |
「大人になりたい」「コンプレックスを無くしたい」「もっと魅力的になりたい」。おしゃれにはそれを叶えてくれる力があります。しかしその中には、安全に問題があるものもあるのです。まつげエクステンションをしたときの結膜のトラブル、タトゥーを取り除いた跡についてなど…、知っていますか。まずはこれを読み、自分なりのおしゃれを考えてみましょう。 |
![]() | トゥルース・マティ/作 野坂悦子/訳 平澤朋子/絵 |
朔北社 | |
「-想像力は巨大な武器になる-自由に想像し未来を描くことは、どんな武器にもかなわないんだ。自由が奪われると、人間は必ず抵抗し、戦争が起こる」と、ミスターオレンジは僕に教えてくれた。未完成でありながら、これほどまでに人々を熱く魅了する作品「ヴィクトリー・ブギウギ」には、偉大な画家の叶えられなかったメッセージが込められている。 |
![]() | シェーン・ピーコック/さく ソフィ・カーソン/え おびただす/やく |
六耀社 | |
アルル・タウンで悪がきだったぼくは、変わり者の画家に出会った。彼は田園を歩き回り、絵を描くだけの毎日を過ごしていた。明らかに普通ではない彼を、ぼくは馬鹿にし、あざ笑っていた。しかし、ある時彼の絵は、ぼくを震えるほど驚かせたのだ。やがて、年老いたぼくは美術館で彼の絵を見つけ、ある真実に気づく。巨匠画家と、僕の告白の物語。 |
![]() | バーブ・ローゼンストック/文 メアリー・グランプレ/絵 なかがわちひろ/訳 |
ほるぷ出版 | |
色を混ぜあわせるとき、ボクには「シューッ」っと音が聞こえるんだ。それが、やがて音楽となり、音のダンスが始まる。彼の名前は、偉大な抽象画家、ワシリー・カンディンスキー。いつかあなたも、ワーシャの絵を見てごらんなさい。そこから聞こえてくる音を感じられるかもしれませんよ。 |
![]() | 河合二湖/著 |
小学館 | |
住宅街の中にある、金魚畑。ここは、このあたりの子どもたちにとって特別な遊び場だった。生きものを飼うことが苦手な慎。友達に本音が言えない蓮実。家庭や学校で、思い通りにいかず、人知れず悩む二人。彼らをつないだきっかけは、金魚だった。ちょっと変わった町に住む、少年少女の成長物語。 |
![]() | 工藤純子/著 |
講談社 | |
人が人を、言葉で攻撃するのは、表現の自由なの?クラスメイトから言葉の暴力をうけ孤立した空良、家族の問題を抱えている翔。エネルギーあふれる新大久保の町で出会った二人。そこで出会った人々、そこで感じた空気。空良はさまざまな考え方を知り、時には人と人が衝突することを知った。二人は、自分と向き合い自分らしく生きるために歩き出す。 |
![]() | セアラ・ムーア・フィッツジェラルド/作 中林晴美/訳 平澤朋子/絵 |
フレーベル館 | |
メグとオスカーは家がとなりで親友。オスカーは趣味のように人助けをしては、アップルパイを焼く。人をいたずらに恐れない。メグにとって特別な男の子だった。ある日、メグ一家は引越しをすることになる。一年後、戻ってきたメグが目にしたのは、オスカーのお葬式だった…。「オスカーは死んでいない」、メグとオスカーの弟スティーブはそう確信して…。 |
![]() | A.A.ミルン/原案 森絵都/訳 ポール・ブライト/作 ブライアン・シブリー/作 ジーン・ウィリス/作 ケイト・ソーンダズ/作 E.H.シェパード/キャラクター原案 マーク・バージェス/絵 |
KADOKAWA | |
おめでとう!2016年、クマのプーが誕生90周年を迎えました。それを祝って、4人の児童文学作家が「クマのプー」の物語を書きました。四季に合わせた一編ずつのおはなしは、「クマのプー」公式続編。プーの大ファンも、そうでないあなたも、ぜひ、イーヨーやコブタの住む森を訪れてみてください! |
![]() | モーリス・ルブラン/作 平岡敦/訳 ヨシタケシンスケ/絵 |
理論社 | |
怪盗ルパンを知っていますか…?高い頭脳を持ち、スマートな身のこなし、力強い威厳を見せ、ロマンを持って計画を成し遂げる…。素敵なルパンのいる世界に来てみてください。そうしたらいつかあなたの元にも現れるかも。この本は4つのおはなしが入ったショートセレクション。初めての人にもおすすめです。 |
![]() | 高楼方子/著 千葉史子/絵 |
福音館書店 | |
夏休み、憧れのいとこマリカに会うために訪れた祖父の家の前で、フー子は不思議な時計塔を見る。フー子の前でだけ表情を変える時計塔。祖父の家の古びた懐中時計。誰も触れたがらない亡くなった祖母のこと。フー子は不思議な世界に入り込んでいく。1992年刊の再刊。「かわさき子ども読書100選(中学生版)」にも載っている。ぜひ読んでみよう! |
![]() | ハンス・クリスチャン・アンデルセン/原作 ヤナ・セドワ/絵 アンシア・ベル/再話 成沢栄里子/訳 |
BL出版 | |
悪魔が作った鏡が砕け散り、かけらが世界中に飛び散った。これは、その中の二つのかけらから始まった物語。鏡のかけらが目に入ってしまった男の子カイは、雪の女王にキスされて、大好きだったゲルダのことも自分の家のことも忘れてしまった。小さな女の子ゲルダは、カイを探してたった一人で旅に出る。「アナと雪の女王」の基となった、アンデルセンの名作を再話した物語。 |
![]() | ジェニー・ブルーム/著 ケイティ・スコット/絵 千葉啓恵/訳 |
汐文社 | |
ようこそアルマニウムへ。ここは24時間いつでもアクセスできる動物の博物館。無脊椎動物から哺乳類まで、地球を家として暮らす仲間たちが、ユニークな面白い情報をいっぱい抱えて扉の向こうで待っている。キミはどの展示室からはじめる?情報を手に入れたキミは、きっと黙っているのがつらくなるよ! |
![]() | 村山司/作 |
新日本出版 | |
高校時代に抱いた「イルカと話したい!」という夢を追い続けた著者の研究記録。そもそもイルカってどんな動物なの?イルカは言葉を覚える能力があるの?イルカの能力を知る方法は?など、一つ一つ慎重に紐解いていく。著者の並々ならぬ努力の成果は…。 |
![]() | 盛口満/絵・文 |
岩崎書店 | |
「ゴキブリ」。見たくないし名前も聞きたくない、そんな嫌われ虫。でも、ちょっと待って!ゴキブリたちには事情があるの。なぜ人に向かって飛んできちゃうのか、とか、卵から大人になるまでの苦労話や、意外に多種多様なゴキブリ一族のことなど、ワケを知ったら、キミも、少しだけゴキブリに寄り添うことができるかもしれない…。 |
![]() | 隅田川妖怪絵巻PROJECT/編 |
講談社 | |
隅田川近くの小中学校で行われている、なんとも不思議な授業。それは「妖怪教室」だ。妖怪にはたくさんの種類があって、地域の歴史や伝統に結びついている。自分達が暮らしている町に言い伝えられている妖怪を知れば、見慣れた町も違った景色に見えてくる。さあ、想像力を働かせて、妖怪を見つける探検に出かけよう! |