「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.28
2018年1月~6月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド。
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。
*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。
![]() | ポール・モーシャー/作 代田亜香子/訳 |
鈴木出版 | |
おばあちゃんが死んで、あたしは列車に乗る羽目になった。大おじさんの住む町まで続く、この長距離列車に。 髪をグリーンに染めたあたしに、いろんな人がいろんなことを言う。でも、優しい人もいる。ステキな詩との出会いも。そして、あたしは、電車を降りる前に…。 嘘もつくし、いい子じゃない「あたし」。でも未来へ進む10代のパワーは、本物!列車のように轟音立てて、進め! |
![]() | やじまますみ/作・絵 |
ポプラ社 | |
2016年4月16日、マグニチュード7.3の大地震が熊本県を襲った。何度も繰り返す余震と地鳴り。どうしていいかわからない、不安と疲労がおおいかぶさり、潰れそうな気持ちの状態。その中で、黄色いビブを着た中学生ボランティアが負傷者や高齢者に炊き出しのごはんや水を運んだり、救援物資の受取作業を手伝う姿を見る。ビブを着た中学生だって同じ被災者だった。 |
![]() | 工藤律子/著 |
合同出版 | |
16歳で1人きり、故郷ホンジュラスを逃げ出した「僕」。どうしてそんな事を、と聞かれた少年はこう答える―「ギャング団から逃れるため。人殺しにならないためさ。」貧困で、ギャングにならなければ生きられない少年たち。ギャングになるには人殺しをしなければならない。断れば、自分が殺される。実際に「僕」を取材したドキュメンタリー。過酷な現実を生き抜く少年たちが、いる。 |
![]() | ジョナ・ウィンター/著 ステイシー・イナースト/絵 渋谷弘子/訳 |
汐文社 | |
少女ルースの人生は語られていく。貧しい生活の中で、勉強を重ねるも、「女子だから」という理由で、様々な困難にぶちたる。けれども、ルースはあきらめなかった。弁護士となり、男女差別の壁を乗り越え、壊し、障害物を無くし世界を広げていった。途中でやめることもできたのに、あえて大変な道を選び、女性の権利を勝ち取ったルースの物語 |
![]() | ロブ・サンダース/作 スティーブン ・サレルノ/絵 日高庸晴/訳 |
汐文社 | |
ハーヴェイ・ミルクの夢は、誰もが平等の権利を持てるようになること。ゲイを公表して選挙に立ち公職についたハーヴェイは、セクシャルマイノリティが受けている不平等な扱いを多くの人に知ってもらうため、パレードを企画した。誇りの旗、レインボーフラッグに平等を求める思いを託し、その活動は2015年に実を結ぶ。 |
![]() | フランシス・ポレッティ/作 クリスティーナ・イー/作 スザンナ・チャップマン/絵 渋谷弘子/訳 |
汐文社 | |
ボビーは走ることが大好きな女の子だ。ある日、ボストンマラソンで走る男性ランナー達を見て、「私も走らなきゃ」と思った。でも、女性がマラソンに参加することが認められなかった時代だった。それでもボビーはあきらめず、男性に変装して走ることにした。女性でも走れるのだということを、自ら証明するために。当時の人々の考え方をくつがえし、新しい歴史を作った、ボビー・ギブの物語。 |
![]() | ジョゼ・ジョルジェ・レトリア/ぶん アンドレ・レトリア/え 宇野和美/やく |
KTC中央出版 | |
もし「ぼく」が本だったら、本棚のかざりにするのは、かんべんしてほしい。この「本」の中の「本」たちは、皆個性を持って私たちに問いかける。でも、「本」に「だれかをしあわせにできるならどこへでもいこう。」と言ってもらえたら、それは幸せなことだと思う。あなたがなってみたいのはどんな本? |
![]() | ローラ・M.シェーファー/ぶん アダム・シェーファー/ぶん フラン・プレストン=ガノン/え せなあいこ/やく |
評論社 | |
たったひとつのドングリが、木にそだち、トリがやってきて…。森にはたくさんの動物や植物が生きている。命のつながりが、また新たな命を育む。森で作られた自然が、我々にも豊かな恵みを与えてくれる。 |
![]() | ジョー・コットリル/作 杉田七重/訳 |
小学館 | |
「わたしは、だいじょうぶ」カリプソは、いつも自分に言い聞かせていた。母親の死後、父親はレモンの研究に逃げ込むようになった。一方カリプソは、孤独な日常の中で本の世界だけが唯一の心のよりどころだった。そんなある日、カリプソは本が大好きな転入生・メイと友達になる。メイとその家族との交流を通して、カリプソの毎日は生き生きとしていく。ある時、悲しみに耐えられなくなり、寝込んでしまった父親に対してカリプソは…。 |
![]() | デイヴィッド・ウォリアムズ/作 三辺律子/訳 平澤朋子/絵 |
小学館 | |
代々受け継がれてきた広大なお屋敷を、我がものにしようと、世界一いじわるでうそつき、最低最悪のアルバータおばさんが、フクロウをあやつり、あの手この手で罠を仕掛けてくる。屋敷を受け継いだ12歳の少女ステラは、真っ暗な地下室に閉じ込められたときに出会った幽霊のススと協力し、冷酷非道なおばさんに立ち向かう。ステラはお屋敷を守ることができるのか? |
![]() | エミリー・バー/作 三辺律子/訳 |
小学館 | |
記憶障害のせいで、2、3時間前までのことしか覚えていられない少女フローラ。忘れたくない事は、腕に書いて思い出せるようにしながら生活していた。でも、腕に書いていなくても憧れの彼と海辺でキスしたことは忘れなかった。しかし、突然、憧れの彼がいなくなってしまう。過保護な両親からの自立への熱望、記憶を失わなかった彼への想い。きっと自分を変えてくれと信じ、彼に会いに行くことに…。今、フローラの旅がはじまる。 |
![]() | こまつあやこ/著 |
講談社 | |
図書委員の「督促女王」佐藤先輩から、呼び出された沙弥は、「私のギンコウのパートナーになって欲しい」と誘われた。ギンコウ…吟行ってマレーシアからの帰国子女の沙弥、音楽一家に馴染めず転入してきた佐藤先輩、そしておさななじみの藤原君。三人が詠む短歌に込めた思いは、心の声だった。どこにもなじめない、私の居場所はどこ?と思うあなたに。 |
![]() | 嘉成晴香/著 |
PHP研究所 | |
中学2年生の香耶は、いつも中途半端な自分が嫌だった。父親も親戚もいない二人だけの家族だというのに、お母さんとは香耶がついたある嘘のせいで、ぼうし屋の仕事に熱中し、すれちがってしまう。クラスメイトも、やりたいことやなりたいものを決めて、前に進んでいるのに、私だけ置いてけぼり…?家族のこと、友達のこと、好きな人のこと、将来のこと…。悩める日々の中で、香耶は自分の「夢」を見つけ出そうとする。 |
![]() | 横山充男/作 カタヒラシュンシ/絵 |
あかね書房 | |
家紋デザイナーの祖母の家で、夏休みを過ごすことになったあかりは、山本家の家紋である「二つ蝶」に興味を持つ。由来を知ろうとアルバムを探ると、裏に3つの神社の名前が記された先祖の写真が見つかった。あかりは神社を訪ね、スケッチを始めると、そこで起こった過去の出来事が見えて…。 |
![]() | イザベル・シムレール/文・絵 石 津ちひろ/訳 |
岩波書店 | |
「チョウの王女さま」になりたかったわたしが、実際になったのは、チョウ専門の昆虫学者。チョウの観察のため、新疆ウイグル自治区へ向かったわたしを迎えてくれたのは、息を飲むほど色鮮やかで美しい風土だった…。優しいタッチで描き出される、シルクロードを辿る旅の光景。チョウの王女さまの伝説が残る土地で、わたしが出会ったものは? |
![]() | ロバート・G.フレッソン/絵と文 小林玲子/訳 |
河出書房新社 | |
国旗にはいろいろなデザインや配色がある。同じものはなく、独創的でおもしろい。国旗に使われる言葉や歴史、由来をイラスト入りで解説。旗からみえてくる歴史は、王家を引き継ぐものや独立して自由と誇りを掲げるものなどさまざま。国旗を学びながら世界をぐるっとまわる旅へいこう! |
![]() | 原田一宏/著 |
くもん出版 | |
コーヒー豆は、世界中に輸出されている。コーヒー豆のことを調べると、地球上のさまざまな問題が明らかになっていく。日常的に口にしている物から見えてくる環境問題や貧困、国際問題が身近に感じられる。現地に入って調査したリアルな内容は、貴方の知らない国を教えてくれる。 |