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「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.29

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2018年7月~12月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド。
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。

*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。

おもしろい!スポーツの物理
おもしろい!スポーツの物理 望月修/著
講談社
 スポーツは練習することで上手になる。繰り返すことで効果的な身体の使い方ができるようになる。そこに物理学を取り入れると、より効率的な練習が可能になるかも。
 難しい数式は飛ばして読んでOK。まずは気になるスポーツから見てみよう。
その魔球に、まだ名前はない
その魔球に、まだ名前はない エレン・クレイジス/著 橋本恵/訳
あすなろ書房
 ケイティ・ゴードンは、男子顔負けの天才ピッチャー。スカウトされたリトルリーグの選抜試験を突破して、憧れのメジャーリーガーへの道を一直線!と思いきや、女子だとわかった途端に入団を断られてしまう。
 落ち込んでも冷静沈着なケイティは、図書館で女子野球選手の歴史を調べ始める。果たして彼女は、世間の常識を覆すことができるのか…!
サイド・トラック
サイド・トラック ダイアナ・ハーモン・アシャー/作 武富博子/訳
評論社

ADD(注意欠陥障害)のジョセフ。集中しなきゃいけないときに別の事に気を取られてしまい友達にもからかわれていた。ある時、先生から「あなたならできる」と陸上部に誘われる。運動が苦手で走ることなんてできないと思っていたジョセフだが、クロスカントリー競争をとおして「あきらめないこと」の大事さやチームメートとの友情などの大切なこと学んでいく物語。

ぼくたちのP
ぼくたちのP にしがきょうこ/作・著
小学館

夏休みを利用しておじさんの別荘へ行くのを心待ちにしていた雄太。だが、待っていたのは想像していた別荘ライフとは程遠い、電気すらない山小屋生活。
 そこで出会った大学生たちと、登山を通じて厳しい山の自然を学ぶ。

ある晴れた夏の朝
ある晴れた夏の朝 小手鞠るい/著
偕成社
 広島と長崎への原爆投下はほんとうに必要だったのか」アメリカの高校生8人が自らの考え方をもとに、肯定派と否定派に分かれて熱い討論を繰り広げる。制限時間内にどう主張すれば共感が得られるだろうか…、相手を論破するにはどうすればよいだろうか…。
ビター・ステップ
ビター・ステップ 高田由紀子/作 おとないちあき/絵
ポプラ社
 脳こうそくで倒れて、同居することになったおばあちゃん。前はオシャレで明るかったのに、病気で「オニババ」になっちゃったなんて、そんな…!変わってしまった祖母にとまどいながらも、次第に心を開き、理解していく主人公あかり。
 家族の形も悩みの種類も、いろいろある。苦いけど、心温まる一歩を踏み出す姿に、勇気が湧く。
地図を広げて
地図を広げて 岩瀬成子/著
偕成社

 父さんがある日連れてきたのは、離婚した母さんと暮らしていた弟の圭。わたしたちは4年ぶりに、3人で一緒に暮らすことになった。
 事故で母さんが死んだことも心で整理できていないのに圭のこと、そして学校のこと、いろんなことがわたしを悩ませる…。ゆっくりと、でも少しずつ確実に変化していく10代の姿を、みずみずしく描く青春小説。

給食アンサンブル
給食アンサンブル 如月かずさ/著
光村図書出版

お嬢様学校から公立中学校へ転校してきた美貴。騒がしい給食の時間に馴染めず、仲良くなった友人とも給食がきっかけで仲違いしてしまう…。
 給食がストーリーに組み込まれた短編集。6人の中学生の悩みや葛藤、揺れ動く心に、自分を重ねて読んでしまう1冊。

この川の向こうに君がいる
この川の向こうに君がいる 濱野京子/作
理論社

父の転勤のため引越した先の中学で「被災地から来たかわいそうな子」として受け入れられた梨乃。「がんばって」「応援する」とか言っても、本当のつらさは、みんなにはわからないのに。
 私の出身を誰も知らない学校に行きたくて、対岸にある高校に進学したが、同級生に被災者だと自ら公表する男の子がいて…。

天地ダイアリー
天地ダイアリー ささきあり/作
フレーベル館

僕はマスクをはずせない。目立たないようにするための防護服。全員参加の委員会でも、淡々と作業をすればよさそうな栽培委員を選んだが、意外にも個性的な人ばかりが集まった。
 みんなで作業をしていくうちに「植物の成長とぼくたちの環境って似てるかも」と思い始めた。いつしか僕は、花壇の整備や花の世話に夢中になっていた。やがて…。

めざせ、和牛日本一!
めざせ、和牛日本一! 堀米薫/著
くもん出版
 進学した農林高校の授業で、初めて本物の和牛を目にした平間君。本格的に和牛について学び、だんだんと牛のことを好きになる。だが、この勉強が将来にどう結びつくのかわからないまま中途半端な気持ちでいた。
 そんなある日、先生から全国和牛コンテストのハンドラー(調教師)を薦められて…。
13歳からの研究倫理
13歳からの研究倫理 大橋淳史/著
化学同人

研究って楽しそう。でもちょっと待って!研究の世界にもルール(研究倫理)があるんだ。まずは正直で公正であるなどの基本精神を知り、研究不正行為をしないように十分注意すること。これは多くの科学者と信頼し合い、正しい研究成果を導き出すために必要なことなんだ。
 様々なケースに対して、自分ならどうするかを考えて、研究倫理について理解しよう。

ヴンダーカンマー
ヴンダーカンマー 樫崎茜/著 上路ナオ子/画
理論社
 中学校の職場体験で自然史博物館に行くことになった男女5人。魚類、鳥類、哺乳類、古脊椎などに分かれて仕事を手伝うことになるが…。
 同時進行で5人の視点で描かれているヴンダーカンマー(魅惑の宝庫)での刺激に満ちた1日の体験。職場体験をとおして自分自身の事やお互いの事を新発見し成長していく姿を描く。
野生のロボット
野生のロボット ピーター・ブラウン/作・絵 前沢明枝/訳
福音館書店
 人工知能が搭載されたロボットのロズは、船で運搬中に嵐にあい、たどり着いた無人島で野生動物たちと出会う。警戒する動物たちを理解し、助けようとするロズは、次第に彼らと信頼関係を築いていく。
 やがて平和な無人島に、空飛ぶ船がやってきて…。家族ってなんだろう?友情ってなんだろう?自然に生きる「野生のロボット」の物語。
ソロモンの白いキツネ
ソロモンの白いキツネ ジャッキー・モリス/著 千葉茂樹/訳
あすなろ書房
 シアトルの港に突然現れたホッキョクギツネ。慣れない転校先で孤独を感じていた少年ソルは、その白いキツネに自分を重ね合わせた。
 故郷から離れてしまったキツネを助けたい一心で動き始めたソルの姿に、父も、そして祖母も、変わっていく…。悲しみを乗り越え、新しい世界へと乗り出す、そんな勇気を描いた物語。
泥 ルイス・サッカー/作 千葉茂樹/訳
小学館
 タマヤは連続して皆勤賞を取る優等生。そんな彼女は幼馴染のマーシャ
ルと立入禁止の森に入る事になった。
 得体の知れない恐怖が潜むこの森。隠された何かに触れてしまったタマヤの体には、徐々に変化が現れ…。この恐怖にどう立ち向かえばいいのか!?