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「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.36

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2022年1月~6月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド。
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。

*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。

カンフー&チキン
カンフー&チキン 書影 小嶋陽太郎/作
ポプラ社 [913カン]
竹人(たけと)は夜道でヤンキー集団に襲われ、財布を盗られてしまう。
そこを助けてくれたのは自称ミクスチャーカンフーの使い手、変人で有名な同級生のクラゲだった。朝ガエルズというチームを結成した二人は、ヤンキー集団の背後に市長や検察などの巨大な権力があることを突き止める。
奪われた大事なものを取り返すため、仲間を増やして強大な敵に立ち向かう!
スネークダンス
スネークダンス 書影 佐藤まどか/作
小学館 [913スネ]
芸術の街ローマで生まれ育った13歳の少年、杏里圭人。父がひき逃げ事故で亡くなり、母と帰国し東京の下町で暮らし始める。
趣味のスケッチをすることで、近所の古びた風景に味わいを感じるようになる圭人。そんなときに出会ったのが、反発行為としてグラフティを行う歩だった。彼女は複雑な家庭環境に育ち、親への反抗を繰り返していた。そんな歩と関わるうちに……。
不思議屋『風待ち』
不思議屋『風待ち』書影 西村友里/作 こがしわかおり/画
文研出版 [913フシ]
母と二人暮らしの中学1年生、美音は絵を描くことが大好き。
なぜか母は描くことにいい顔をせず、美術部に入ることも反対。美音は家出をし、母の妹の月子さんが営む画廊「風待ち」に身を寄せることに。飾られている個性的な絵を見ていると、美音には「絵の中に入れる」という不思議な力があることが分かった。
様々な絵の中で不思議な体験をしながら、次第に大きな秘密が明かされていく。
スカンダーと奪われたユニコーン
スカンダーと奪われたユニコーン 書影 A.F.ステッドマン/著 金原瑞人/訳 吉原菜穂/訳
潮出版社 [933スカ]
ユニコーンライダーを夢見る13歳のスカンダーはライダーの予備試験当日、会場に入れてもらえなかった。
ショックを受ける彼の元に、夜中、謎の女性が訪ねてくる。ライダーに選ばれたと告げられ、彼はその女性のユニコーンに乗り孵化場にたどり着く。中に入ることができた彼は、卵を孵化させユニコーンと繋がる。スカンダーはライダーとして訓練を受けながら、仲間と共に成長していく。
マンチキンの夏
マンチキンの夏 書影 ホリー・ゴールドバーグ・スローン/作 三辺律子/訳
小学館 [933マン]
突然受けることになった劇「オズの魔法使い」のオーディション。12歳のジュリアはマンチキン(小人の国の住民)のひとりに選ばれた。オーディションなんて本当は受けたくなかったけど、「弟のランディが受けたいから」とママに言われて……。
思い出作りのために劇に参加することにしたジュリアだが、いざ稽古が始まるといつの間にか真剣に取り組むように。
今年は、ちょっと違う夏になりそうな予感。
わたしのアメリカンドリーム
わたしのアメリカンドリーム 書影 ケリー・ヤン/作 田中奈津子/訳
講談社 [933ワタ]
期待と希望に満ち溢れ、アメリカに移住してきた中国人の少女ミア。しかし現実は甘くなかった。
両親は住み込みでモーテルの管理人として働くが生活は苦しく、ミアはフロント係として手伝うことに。
人種差別や周りで起こるトラブルに見舞われるが、持ち前の賢さと明るさで苦境を乗り越え、やがてアメリカンドリームをつかむことに!
最後は一緒になって喜んでしまいそうな一冊。
少年のための少年法入門
少年のための少年法入門 書影 山下敏雅/監修 牧田史/監修 西野優花/監修
旬報社 [327]
令和4年4月より改正少年法が施行された。
「少年法ってなに?」から始まるこの本は、4つのストーリーを事例とし、少年事件の流れや手続きについて解説する。
また、Q&Aでは「うそをついたら犯罪ですか」「いじめは犯罪ですか」などの身近な質問にも答えていく。巻末には少年法全文が掲載されている。
13歳からの図解でやさしい国会
13歳からの図解でやさしい国会 書影 清水雅博/監修
メイツユニバーサルコンテンツ [314]
この本では「国会」を中心に、日本の政治全体を教科書よりも詳しい最新の情報で学ぶことができる。「総理大臣の仕事」「衆議院と参議院の違い」「そもそも政党とは何をするところなのか」など基本から、一歩踏み込んだ内容も理解できる。
今、選挙は18歳から投票が可能になった。そのときに「なんとなく」で投票しないように、事前に政治の仕組みを知っておこう。
13歳からの著作権
13歳からの著作権 書影 久保田裕/監修
メイツユニバーサルコンテンツ [021]
インターネットやSNSを利用して、誰もが簡単に情報発信できるようになった現代。「著作権」と聞くと、「あれもこれもしてはだめ」とネガティブな印象を抱く人も多いだろう。実は著作権は、作者の利益を守る面がある一方、文化を発展させる目的も持っている。正しく使えば怖がる必要はない。
さあ、作品を楽しみ、作り、発信するために、ラピコやチヨたち4人の仲間と一緒に学んでいこう!
ソノリティ-はじまりのうた-
ソノリティ-はじまりのうた- 書影 佐藤いつ子/著
KADOKAWA [913ソノ]
吹奏楽部というだけで指揮者を押し付けられた早紀、いまいち何にもアツくなれない涼万、歌にコンプレックスのある晴美、バスケットボールに打ち込む岳。4人のクラスメイトは合唱コンクールの練習を通じて次第につながりを深めていく。
だが、これからというときに、早紀が右手にけがをしてしまい……。クラスは無事に合唱コンクールを迎えられるのだろうか。
中学生たちの青春をみずみずしく描く物語。
ギソク陸上部
ギソク陸上部 書影 山下白/原案 舟崎泉美/著
学研プラス [913ギソ]
中学陸上部の短距離走者である颯斗は、オリンピック出場という大きな夢の実現のため日々の練習に励んでいた。
しかし、その夢は右足にできた肉腫によって絶たれてしまう。
膝下からの足をなくし義足になった自分を受け入れることができず苦しむ颯斗。大好きだった陸上からも距離をおくようになった。
そんなある日、パラアスリートの大会で走る義足の選手を見た颯斗の心に陸上への想いが再び湧き上がる。
吹奏楽部のトリセツ!
吹奏楽部のトリセツ! 書影 松元宏康/監修
学研プラス [764]
中学生活の楽しみの一つに部活動がある。たくさんある部活動の中でも、吹奏楽部を知っているだろうか。
「吹奏楽って?」「オーケストラとは違うの?」「どんな楽器があるんだろう?」
これはそんな疑問にていねいに答えてくれるトリセツ。この本を読んで吹奏楽に魅力を感じたらぜひ入部してみよう!
スペシャルQトなぼくら
スペシャルQトな僕ら 書影 如月かずさ/著
講談社 [913スペ]
塾の帰り道、直行は驚きを隠せなかった。男子トイレから女の子のような見た目の子が出てきたこと、それが同級生の久瀬優英であることに。これをきっかけに声をかけ、お互いを「ナオ」「ユエ」と呼び合うほど仲良くなる二人。ユエから化粧やおしゃれを教えてもらう中で、ナオは自分が本当に好きだったものに気が付いていく。
クエスチョニングでキュートな中学生たちの、恋とおしゃれと悩みの日々。
これから大人になる君たちへ
これから大人になる君たちへ 書影 池上彰/監修
KADOKAWA [304]
令和4年4月から成人になる年齢が18歳になった。
大人に相談しなくても携帯電話の契約ができ、クレジットカードだって作ることができる一方、悪い事をしたら氏名が公表されることもある。
この本は、大人になる未来のあなたのため、社会で生きていくルールなどを解説している。心配や不安をなくして、大人になることを楽しみにできますように。
すこしずつの親友
すこしずつの親友 書影 森埜こみち/著
講談社 [913スコ]
「すこしずつの親友ならすぐにでも出会えるわよ」
そう言って、伯母さんは外国での出来事を語ってくれた。
すこしずつの親友は街角で助けてくれた人だったり、あるいは暇そうな旅行ガイドだったり、いろんなきっかけで繋がった人たちで――。
あなたが孤独に苛まれそうになったときも、そっと寄り添ってくれる人が見つかるはず。
紛争・迫害の犠牲になる難民の子どもたち
紛争・迫害の犠牲になる難民の子どもたち 書影 国連難民高等弁務官事務所/著 UNHCR駐日事務所/協力 櫛田理絵/訳
合同出版 [369]
ある日突然、住み慣れた土地を追われたら……。ある日突然、家族や友達と離れ離れになったら……。ある日突然、故郷に戻れなくなったら……。
人種、宗教、国籍、政治的意見の違いから、迫害を受けたり命の危険がせまったりする人や、出身国から逃れ難民となる人が、世界中に存在している。
シリア、南スーダン、中央アメリカ出身の難民の子どもたちの描いた絵が、過酷な状況を教えてくれる。
アウシュヴィッツを描いた少年
アウシュヴィッツを描いた少年 書影 トーマス・ジーヴ/著 チャールズ・イングルフィールド/〔著〕 品川亮/訳
ハーパーコリンズ・ジャパン [936ジヴ]
ナチス支配下のドイツ。ユダヤ人の少年は差別と迫害を受けて、わずか13歳で強制収容所に送られてしまう。
そこから、生き抜くための過酷な日々が続いた。
22か月後、戦争が終わり収容所から解放される。彼は記憶が鮮明なうちに「収容所でおこったありのまま」をスケッチし、真実を知らせるため書籍を作成した。
彼は世界中の人に向けた「強制収容所の生活」の証言者となったのだった。
パンに書かれた言葉
パンに書かれた言葉 書影 朽木祥/作
小学館  [913パン]
東日本大震災の後、光はイタリアの祖母の家に避難していた。光は彼女から、家族や親しい人々が多く犠牲になった第二次世界大戦のことを聞いた。
戦火の中で生き、死んでいった人々のことを他人事だと思えなくなった光。今度は祖父のいる広島に行き、被爆して亡くなった大叔母の日記を読むことになる。
イタリアとヒロシマ、2つの戦争の記憶に共通する人々の思いとは……。