「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.31
2019年7月~12月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド。
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。
*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。
![]() | 佐藤まどか/著 |
あすなろ書房 [913アド] | |
フィレンツェの大聖堂でコンサートを聴いた時から、フルートの虜になった祐司。 運よく憧れの先生がいるイタリア国立音楽院に入学できたものの、周囲には個性と才能にあふれる生徒ばかり。しかも、プロの演奏家になれるのは一握りの生徒だけ。もしオーケストラに入れなければ、フルート奏者の夢は捨てて別の道を探さなければならないだろう。容赦ない現実に急き立てられる祐司は、夢をつかむことができるのか。 |
![]() | アラン・グラッツ/著 ないとうふみこ/訳 |
ほるぷ出版 [933カシ] | |
ある日、わたしの大好きな本が、学校の図書室から消えた。 教育委員会の委員が作った貸出禁止の本のリストに入っていたから。わたしたちは意見を言ったけど、無視され、さらにそれを助けてくれた司書もクビになってしまった。けれども、わたしたちは委員の言ったことを逆手に取る作戦を考えて…。果たして、この作戦は成功するのだろうか? |
![]() | にかいどう青/著 |
講談社 [913スベ] | |
クラスの人気者であるレオは、担任の先生から、いじめられがちな転校生の藍上(あいうえ)の世話役を押し付けられる。レオは藍上がクラスでの居場所を見つけられるよう、文化祭で二人の漫才を披露することにした。ネタ作りや練習に励んでいるうち、二人の絆は強くなっていく。 しかし、学校という閉ざされた空間では、様々な感情が交差する。そして変化は突然やってくる…。 |
![]() | バーバラ・オコーナー/著 中野怜奈/訳 |
偕成社 [933ホン] | |
父は拘置所、母は病に倒れてしまった五年生の少女チャーリーは、母の姉夫婦が暮らす田舎町に預けられる。 姉のジャッキーは、親友の裕福な都会の家へ。そのこと自体おもしろくないチャーリーは、渋々新しい学校へと通うが、色々と騒動を引き起こしてしまう。 毎日、いろんな幸運のしるしを見つけては願い事をするチャーリー。願い続けた「ほんとうの願い」とは?それがかなう時は訪れるのか? |
![]() | アンドリュー・ノリス/著 最所篤子/訳 |
小学館 [933マイ] | |
僕(フロイド)はプロテニスプレーヤーを目指している。大事なテニスの試合中なの に、僕にしか見えないらしい『マイク』がコートの中に現れた。気が散って試合どころではなくなった。一体、マイクとは何者なんだ?幽霊か?見える僕が変なのか? 僕はマイクを通して、本当の自分の気持ちに近づくことに…。 |
![]() | 櫻井とりお/著 |
河出書房新社 [913ニジ] | |
小学生のほのかは、クラスメイトからのいじめがきっかけで、学校へ行くことができなくなってしまう。 家にいたら家族に心配をかけてしまう、外では世間の目が怖い。途方に暮れて歩いていると、おんぼろな図書館が目に付いた。そこには肌が緑色の男、通称「へびおとこ」がいて…。 不登校児となったほのかが、代わりに図書館へ通うようになり、本や図書館の人々と触れ合うことで少しずつ成長していく物語。 |
![]() | 森埜こみち/作 |
小峰書店 [913チヨ] | |
「蝶の羽ばたき」、それは健康な耳が聞き取れる最小の音。 私はそれを聞いてみたい…。 ある時、止まらない耳鳴りに襲われた中学二年生の結(ゆい)は、「突発性感音難聴」と診断される。クラスメイトとする楽しいはずのおしゃべりも、自分だけが上手く聞き取れない。 家族以外の誰にも相談できず、ふさぎこんでいた結が出会ったのは、自分と同じ障害を抱えた人たちの集まる「手話サークル」だった。 |
![]() | パオラ・ペレッティ/作 関口英子/訳 |
小学館 [973サク] | |
目のなかに霧がかかって、見えるものが少しづつ黒い影におおわれて、それが段々大きくなっていく…。そんな特別な病気にかかっているマファルダだけど、たくさんのやりたいことを秘密の日記帳に書いている。 そして、毎日不安にすごしている中で、学校では辛い気持ちを分かち合える人との出会いがあり、本当に大切なことは何なのかを考え、心の痛みと向き合っていく。 |
![]() | 森村尚登/著 |
河出書房新社 [498] | |
あなたは災害と聞いて、どういうものを思い浮かべますか? 地震・台風・豪雪・テロ…。 日本は様々な災害リスクを抱えています。 災害時には、どのようなことが必要とされているのか、災害現場ではどのような考えで行動すればいいのか。実際に数々の災害現場で医療支援をしてきた著者が、経験を語りながら解説します。 日常的に発生するピンチにも役に立つかも? |
![]() | 中山千夏/著 |
出版ワークス [316] | |
「子どもの権利」や「世界人権宣言」について理解を深められる本。難しい言葉はなく、語り口調で気軽に読めます。 この本では、「rights」=「人権」と訳していません。世界にそれまでなかった素晴らしい考え「rights」。生まれた経過や本来の意味を明確にすることで、自分の「rights」を考える機会になります。 |
![]() | アラン・グラッツ/作 さくまゆみこ/訳 |
福音館書店 [933アシ] | |
ナチスの迫害からのがれようとするユダヤの少年ヨーゼフ。 希望を求めてアメリカを目指すキューバの少女イサベル。そして、内戦のシリアから脱出したマフムード。 生きた時代も背景も異なる三人は、自由や希望、何より安全な生活を求めて故郷を旅立ったが、その先で待っていたのは、さらに過酷な現実の連続だった…。フィクションでありながら、歴史的事実に基づき、 難民のリアルが克明につづられている。 |
![]() | マイク・トムソン/著 小国綾子/編訳 |
文溪堂 [010] | |
シリアの内戦により、政府軍に完全封鎖された町、ダラヤ。食料や薬等の物資の補給路が絶たれ、政府軍の攻撃も絶えず起こる絶望的な状況。 そんなダラヤで密かに人々の希望となっていたのが、地下にある秘密図書館だった。そこでは毎日数十人が本を読むために集まってくる。なぜ人々は危険を顧みず、秘密図書館に集まるのか。 ジャーナリストがスカイプを通して、現地人へ取材したノンフィクション。 |