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「10代に突入したアナタ」におくるブックガイドNo.32

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2020年1月~6月に発行された図書の中から「10代に突入したアナタ」におくるブックガイド。
図書館のイチオシおすすめ本を読んでみませんか。

*ここで取り上げた図書は川崎市立図書館に所蔵されています。

保健室経由、かねやま本館。
「保健室経由、かねやま本館。」書影 松素めぐり/著 おとないちあき/装画・挿画
講談社  [913ホケ]
中学生の佐藤まえみは、仲良しグループから仲間外れにされる。登校してもクラスに行けず、そのまま保健室に向かう。保健室の先生から、地下にある謎の「第2保健室」のことを聞き、そこで休むことに。案内された地下にあったのは湯治場旅館「かねやま本館」。なぜか、そこには兄も!そこでの出会いや交流を通じ、自分自身の悩みに向き合う。
無限の中心で
「無限の中心で」書影  まはら三桃/著
講談社  [913ムゲ]
高校2年生の「野崎とわ」は数学は苦手だが、本が大好きな女子。ひょんな事から新聞部を手伝う事になり、「数学オリンピック」の取材で数学研究部に行くことに。そこで、部室に数学のプリントを置いておくと翌日に解答が書かれているというミステリーを耳にする。いったい誰が?とわは書かれた解答の字に見覚えを感じる。
雨女とホームラン
「雨女とホームラン」書影 吉野万理子/作 嶽まいこ/絵
静山社  [913アメ]
野球少年の竜広は、占いが大好き。ある日、クラスに転校してきた由樹に雨女の疑惑が持ち上がり、トラブルになってしまう。担任の小山先生はそのことを知ると、激しく怒り出した。占いを否定する小山先生には何か訳がありそう。
ギフト、ぼくの場合
「ギフト、ぼくの場合」書影 今井恭子/作
小学館  [913ギフ]
優太はギターを教えてくれた父が好きだった。しかし、父と母は不仲になり、小学3年生の時に離婚してしまう。父は家を出ていき、母は働き始める。生活は苦しくなり、母から渡された修学旅行の費用も使わなかった。働く母の代わりに、妹の面倒もみなければならない。そんな中、不運なこと、悲しいことが次々と起こっていく。優太は、前を向いて乗り越えていけるか…。
ドーナツの歩道橋
「ドーナツの歩道橋」書影 升井純子/著
ポプラ社  [913ドナ]
高校生の麦菜の家はパン屋で、家族は父と母と弟、そして祖母がいる。祖母はひとり暮らしをしていたが、心配なことがあり、麦菜の家に来ることになった。今朝は「パンよりごはんが食べたい」と話し、どこかに行ってしまい、慌てて捜しに行く。祖母をめぐって家族もぎすぎすし始める。祖母の様子はだんだんおかしくなり、麦菜の知っている祖母ではなくなっていく。
イーブン
「イーブン」書影 村上しいこ/作
小学館  [913イブ]
美桜里は、友達との関係がこじれて中学へ行くことができない。離婚した両親との板挟みもあり、落ち着かない日々。そんな時、キッチンカーで働く少年に出会う。親しくなっていくが、ある時、そのキッチンカーと前に見た空き巣とのつながりを目撃してしまう。
トムソーヤーを育てる水族館
「トムソーヤーを育てる水族館」書影 安部義孝/著
新日本出版社  [480]
人気水族館を手掛け、今はアクアマリンふくしまの館長が著者。どのように魅力的な展示を実現していったのか、どのように世界中のサカナを集めたのか。そこには数々の制約や乗り越えなければならない課題があった。生き物好きはもちろん、人と違う事をしたい、今までにないものを作ってみたい、という人にもおすすめの一冊。
地政学でわかるわたしたちの世界
「地政学でわかるわたしたちの世界」書影 ティム・マーシャル/さく グレース・イーストン/え ジェシカ・スミス/え 大山泉/やく
評論社  [312]
なぜ国によって貧困の差があるのか?なぜ戦争が起きるのか?我々が住む土地や地形が、世界中の戦争や社会に影響を与えていることに着目し、12枚の地図を使いながら、それぞれの国や政治を読み解く。豊富なイラストと詳しい解説の絵本形式で、地政学の視点からさまざまな国際情勢に迫る。
てのひらに未来
「てのひらに未来」書影 工藤純子/作 酒井以/画
くもん出版  [913テノ]
中学生の琴葉の家は町工場を経営している。頑固な父が大口の注文を断り、工場の経営が苦しいと知る。父は断った理由を教えてくれない。そんな時、琴葉の家で働く天馬から、子どもの頃の家族の話を聞く。中国人の母をいじめた祖母、守ってくれない父、家族はバラバラになり愛情を知らずに育った天馬。それぞれの家族の物語を知り、まわりの世界、今の自分を見つめていく。
ふたりの約束
「ふたりの約束」書影 プニーナ・ツヴィ/文 マーギー・ウォルフ/文 イザベル・カーディナル/絵 金原瑞人/訳
西村書店  [Eフタ]
第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所へ送られた姉妹。二人は両親から「本当に必要になったら使うように」と、3枚の金貨を渡される。厳しい労働に耐えていたが、体調を崩した妹のレイチェルが看守に別棟へと連れていかれる。別棟に移された病人は二度と戻ってこないことを知った姉のトビーは、妹を取り戻すため決死の行動を起こす。
アーニャは、きっと来る
「アーニャは、きっと来る」書影 マイケル・モーパーゴ/作 佐藤見果夢/訳
評論社  [933アニ]
第二次世界大戦中のフランス南西部にある小さな村。羊飼いの少年ジョーは、ふとしたことで、ユダヤ人の子ども12人の亡命に手を貸すことになる。ドイツ兵が駐留しているなか、村人全員をまきこんだ逃亡劇が始まる。様々な人との出会いをとおして、ジョーはいくつもの問題に気づく。
兄の名は、ジェシカ
「兄の名は、ジェシカ」書影 ジョン・ボイン/著 原田勝/訳
あすなろ書房  [933アニ]
スポーツ万能で頭もいい兄は、サムにとって自慢の兄だ。そんな兄が突然「自分は、体は男だが心は女だ」と家族に打ち明ける。男ではなく女性として振る舞い始めた兄。戸惑うサムだったが、徐々にトランスジェンダーへの理解を深めていく。そんな中、家族は大きな事件に巻き込まれる。
赤毛証明
「赤毛証明」書影 光丘真理/作
くもん出版  [913アカ]
中学1年のメグは、生まれながらの茶髪のため、生徒手帳に「赤毛証明」のゴム印を押される。そのことをきっかけに「この髪、どうしてダメなの?普通って何?」と考えはじめる。車いすバスケットボールに打ち込む幼なじみの紘と、親友のサワちゃんとともに「自分らしく生きる」ため、声を上げる少女の物語。
みつきの雪
「みつきの雪」書影 眞島めいり/作 牧野千穂/絵
講談社  [913ミツ]
満希はこの村で唯一の小学五年生。ある時、東京から「山村留学生」として、同い年の男の子、行人がやってきた。いつかは村から去っていく行人に、満希は距離をとる。しかし、穏やかでどこか謎めいた人柄を知り、交流を深めていく。そして月日は流れ、高校卒業を控えた二人は…。現在と過去を交差させて描く、細やかな心の動きが美しい青春小説。
ばかみたいって言われてもいいよ
「ばかみたいって言われてもいいよ」書影 吉田桃子/著 ゆの/絵
講談社  [913バカ]
杏都(あんず)はファッション大好き中学二年生。両親の別居が決まり、母と田舎の祖父母の所へ行くことに。感情的な自分の性格を気にしていたが、転校初日、隣の席の男子とトラブルになってしまう。家に帰って窓を開けると、隣の家にその男子が!田舎町で杏都の新しい生活が始まる。
青春ノ帝国
「青春ノ帝国」書影 石川宏千花/著
あすなろ書房  [913セイ]
忘れることのない14歳の夏。クラスの中心的な存在の沙希に声をかけられるだけで、自分がひどく惨めな気分になってしまう。目立たないように過ごしているが、「本当の自分は違うんだ」と心の中で叫んでいる。でも私には希望の場所があった。坂の上にある古びた一軒家。そこに不思議な塾があった。
恋とポテトと夏休み
「恋とポテトと夏休み」書影 神戸遥真/著
講談社  [913コイ]
優芽は高校説明会で、演劇部のカッコイイ先輩に出会う。その高校を受験するが失敗し、違う高校へ通うことに。つまらない毎日を送っていたが、街で偶然その人を見かける。後をつけると、着いた先はハンバーガーショップ。バイト希望と間違われ、そのまま面接。初めてのバイトと新しい出会い。色々な人達と関わっていくうちに、自分の気持ちにも変化が…。